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J.クルー、再建に取り組んでいたCEOが就任15カ月で退任

 J.クルー グループ(J. CREW GROUP)の再建に取り組んでいたジム・ブレット(Jim Brett)最高経営責任者(CEO)が、2017年7月の就任から15カ月で退任した。同社は「取締役会と同氏の合意に基づくもの」だと発表したが、関係筋によれば、同氏は強制的に退任させられたという。

 「J.クルー」は、トレンドとの乖離や比較的高価格帯であること、そして経営陣の変更などにより、ここ3年ほど業績悪化に苦しんできた。また多額の負債を抱えており、債務整理も行っている。こうした苦境を打開すべく、同社はデニムメーンの「メイドウェル(MADEWELL)」や手頃な価格帯の「マーカンタイル(MERCANTILE)」に力を入れ、成長させてきた。加えて、他社ブランドも販売している。

 しかし、秋に発表された“新生”「J.クルー」は、勢いがなく不評だった。ある小売関係者は、「斬新さに欠ける。製品をメーンストリーム寄りにして、品質と価格帯を下げたことにがっかりした」とコメントした。再生戦略には、バレエシューズ、スーツ、カシミア製品、Tシャツといった同ブランドを象徴するスタイルの強化が盛り込まれていた。

 ブレット前CEOは、「『J.クルー』をかつてのようにアメリカを象徴するブランドとして復活させるには、現代のアメリカを反映し、より幅広くてインクルーシブなファッション・コンセプトにする必要があった。再生戦略はすでに成果を上げ始めていたが、今後どう発展させていくべきかについて取締役会と合意することができなかった」と語っていた。

 後任が決定するまで、CEO業務はマイケル・ニコルソン(Michael Nicholson)社長兼最高執行責任者、アダム・ブロットマン(Adam Brotman)社長兼最高体験責任者、リンダ・マーコウ(Lynda Markoe)最高総務責任者、そしてリビー・ウェイドル(Libby Wadle)=メイドウェル部門プレジデントによるチームで遂行する。

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