ギンザ シックス(GINZA SIX)は施設中央の吹き抜けに、ベルリンを拠点とする芸術家の塩田千春の作品を2月27日から10月31日まで展示する。中央の吹き抜けでは開業以来、草間彌生、フランス人アーティストのダニエル・ビュレン(Daniel Buren)、東京を拠点に活動するニコラ・ビュフ(Nicolas Buffe)らの作品を展示してきた。
展示作品は全長5mの船を6隻を浮かべた「6つの船」。船は吹き抜け全体に垂らされた糸で吊り下げられていて、それぞれ異なる高さ、向きで配置されているため、フロアごとに作品の見え方が異なる。銀座の“記憶の海”を出航した船が前進する様子を表現したという。
塩田は「船は人や物を運ぶだけではなく、時間も運ぶ。私の作品のテーマである『存在とは何か、生きているということはどういう意味なのか』や『私たちは何を求めて、どこへ向かおうとしているのか』という問いに寄り添っている。ここ数年船を作品に使っているのは、それぞれに方向性があり前進するという意味も含まれているから。銀座にはさまざまな記憶の中に人々の物語がある。幾度となく襲った震災や空襲のたびに復興し、たくさんの困難を乗り越えて復活してきた銀座は日本の歴史の象徴かもしれない。アーティストとして作品を作って発表をしていくという壁の高さを思い知ったのも銀座だった。作品の発表ができることをとてもうれしく思う」とコメントしている。
塩田は1972年大阪生まれの芸術家。08年に芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞し、15年には第56回「ベネチア・ビエンナーレ(VENICE BIENNALE)」に日本代表として出展した。
また塩田は、6月20日~10月27日、森美術館で個展を開催する。大規模インスタレーション6作品を中心に、パフォーマンス映像や写真、ドローイングなどこれまでの活動を展示する。
■塩田千春展:魂がふるえる
日程:6月20日~10月27日
時間:10:00~22:00(最終入館21:30) ※火曜日のみ10:00~17:00(最終入館16:30)
場所:森美術館
住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
入場料:一般 1800円 / 学生(高校生~大学生) 1200円 / 子供(4歳~中学生) 600円 / シニア(65歳以上) 1500円