東京・原宿にある美容室「コード プラス リム(CODE+LIM)」に勤務するスタイリストのワタローは、個性的でビビッドなヘアカラーを得意とし、若い顧客から多くの支持を獲得している。インスタグラムのフォロワー数も2万を超えるなど、今注目の美容師だ。今回、美容師になったきっかけから、得意とするヘアカラーデザインなどについて聞いた。
WWD:ワタローさんが美容師になろうと思ったきっかけは?
ワタロー:中学生のときに初めて地元の美容室に行き、「ヘアスタイルが変われば、印象もすごく変わる!」と感動して、それがきっかけです。
WWD:専門学校卒業後、就職先に「リム(LIM)」を選んだ理由は?
ワタロー:原宿にある専門学校に通っていて、そこで「リム」の原宿店「コード プラス リム」があるのを知りました。実際にお客として行ってみるとスタッフが自由な雰囲気がすごくよくて、「働くならここだ」って直感的に思いました。
WWD:「リム」入社後、東京ではなく大阪の店舗に勤務したのはどうして?
ワタロー:僕が入社した当時は、東京の「リム」で働いていたスタッフがみんな大阪から来た人たちで、それならまずはそのルーツを知ろうと大阪で働くことを決めました。結果として行ってよかったと思います。その頃は“大阪で一番有名なアシスタントになる”という気持ちで、ヘアショーを企画したりして、いろいろな人とつながりもできましたね。あと、大阪流のコミュニケーションの取り方を学べたのもよかったです。
WWD:スタイリストになるタイミングで東京に戻ってきて、お客はどう増やしていった?
ワタロー:本当にゼロからのスタートだったので、とりあえず僕のことを知ってもらおうと、街だったり、ファッション系の専門学校の文化祭だったり、古着屋だったり、いろいろな場所で名刺を配りまくりました。あとは、積極的に自分自身がファッションスナップに出るようにしていました。それでも1年くらいは伸び悩みました。それで、まずは来てくれるお客さまを技術とアイデアでファンにすることを意識して、同じ提案はしないよう毎回違うヘアを提案するようにしました。そうするとお客さまも喜んでくれて、紹介でお客さまが増えていきました。
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WWD:ワタローさんがつくるスタイルはビビッドなヘアカラーが多い。
ワタロー:1〜2週間後にキレイなカラーになるように、色落ちを考えてサロンでは少し濃い目にカラーしています。一番は友だちや家族に褒めてもらえるヘアづくりを意識しています。ヘアカラーは街を歩いている時だったり、あとは映画や漫画、アニメからもイメージしたりします。
WWD:インスタグラムのフォロワー数も増えている。
ワタロー:もともとインスタグラムではヘアアレンジをアップしていて、それが他にあまりない個性的な感じだったのかフォロワーが増えていきました。最近はお客さまが帰る時に簡単に撮影させていただいて、それをインスタグラムにアップしています。インスタグラムは集客というよりも、お客さまとの思い出として活用しています。画像もほとんど加工はせずに、なるべく髪色が分かるようにしています。
WWD:最近のおすすめヘアスタイルは?
ワタロー:ひし型シルエットを意識したパーマスタイルがおすすめ。最近はハイトーンのお客さまが多く、ダメージを気にしてパーマをかけない人が多いので、逆に新鮮な印象になると思います。
WWD:現在28歳。今後の目標は?
ワタロー:それがあまりなくて(笑)。とりあえず30歳まではサロンワークをメインに、ヘアメイクやセミナー、ヘアショーなどいろいろとやっていきながら考えたいと思います。