アシックス(ASICS)は27日、“より少ない力で、より長く走る”をコンセプトとした新作ランニングシューズ“メタライド(METARIDE)”の発表会を都内で行った。アシックスの意欲作ということもあり、発表会には多くの海外メディアを含む100人近い関係者が訪れた。
マラソンやトレーニングなど長距離を走るさまざまなレベルのランナーをターゲットとした“メタライド”は、兵庫・神戸のアシックススポーツ工学研究所で約2年をかけて開発した。着地時の衝撃を抑えるためにヒール部に衝撃緩衝材「ゲル(GEL)」を、ミッドソールに「フライトフォーム(FLYTEFORM)」を採用することでクッション性を向上させた。アウトソール全体には横ブレを抑止する「3Dガイダンスライン(3D GUIDANCE LINE)」を付け、トゥから土踏まずにかけてをカーブ形状にすることで自然な蹴り出しをサポートする。これにより、走行時のエネルギー消費が最も大きいといわれる足首部の過度な屈曲を抑え、従来に比べエネルギー消費を約5分の1軽減することに成功。けがの予防にもつながるという。
発表会に登壇した廣田康人アシックス社長兼COOは“メタライド”について、「アシックスは創業から70年にわたってランナーの足元をサポートしてきたが、ランナーが少ない力で走れる“メタライド”は当社がこれまで培った技術を集積した革新的なシューズ。わが社の企業理念“健康な身体に健康な精神あれかし”を具現化している。秋以降も同じコンセプトで商品を展開する」と期待を寄せ、原野健一アシックス執行役員兼スポーツ工学研究所長は、「形状だけを見ると他社の二番煎じと思われるかもしれない。だが“メタライド”はタイムを競うのではなく、ランナーに寄り添うシューズとして、これまでよりも走る喜びを感じてほしい」とコメントした。
価格は2万7000円で、アシックス直営店と公式オンラインストアの他、東京マラソンEXPO会場、スーパースポーツゼビオ(SUPER SPORTS XEBIO)渋谷公園通り店などで28日から販売する。