阪急メンズ東京は3月15日の全館リニューアルオープンに先駆け14日、館内をプレス向けに公開した。“クリエイティブコンシャスな男たちに向けた冒険基地”を新コンセプトに掲げ、総額17億5000万円を投じ、全体の約7割を改装。2011年10月の開業以来の大規模リニューアルで、年間売り上げ170億円を目指す。
特に大きく変わったのが、5~7階だ。シューズ専門フロアとなった5階には、「グッチ(GUCCI)」などのラグジュアリーブランドのシューズや「チャーチ(CHURCH’S)」などの高級紳士靴をそろえる。16-17年秋冬シーズンをもって休止していた「セルジオ ロッシ(SERGIO ROSSI)」のメンズも同フロアで世界最速復活。ウィメンズの定番である“SR1”のメンズタイプやスニーカーなどをそろえる。
6階は“東京”をテーマに、これまで4階にあった自主編集売り場ガラージュ D.エディット(GARAGE D.EDIT)を移設し、個性的なショップやブランドをそろえる。そのほか、多くの来場者が注目していたのが、百貨店での常設店は初となる「テンガ(TENGA)」のショップだ。Tシャツなどのアパレルアイテムや、ストリートブランドの「リップンディップ(RIPNDIP)」、「アンチソーシャルソーシャルクラブ(ANTI SOCIAL SOCIAL)」とコラボレーションしたアイテムを販売する。さらに、オリエンタルラジオの中田敦彦が手掛ける「幸福洗脳」のアイテムや、コンドーム専門店「コンドマニア(CONDOMANIA)」のアイテムを販売する自販機を設置する。
7階は、茨城発のビンテージショップ「ストレイ シープ(STRAY SHEEP)」や、レコード&オーディオショップの「ギンザレコード」、ビンテージインテリアの「ミッドセンチュリー モダン(MID-CENTURY MODERN)」などが出店。その他、ニューヨークの有名理髪店「ルドロー・ブラント(LUDLOW BLUNT)」は、「ダブル アール エル(RRL)」とのコラボバーバーをオープンするなど、“ビンテージ”と“リバイバル”をテーマにしたライフスタイルを提案する。
地下1階は、ラゲージブランドやトラベルグッズをそろえるほか、オーダーシャツコーナーを新設。1階は好調のメンズコスメを拡張。メンズでは日本初となる「トム フォード ビューティ(TOM FORD BEAUTY)」のコーナーを6月中旬に設ける予定だ。その他、新たに「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」や「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」などを導入する。4階には、5階にあったオーダーサロンや、6階にあった自主編集売り場サードスタイルを移設した。オーダーの領域を増やすことで多様化する顧客のニーズに対応することが狙いだ。
阪急メンズ東京の山名伸治店長は「これまではファッション一辺倒なところもあったが、今後は男性が好きなモノやライフスタイルなどを広範囲で提案し、新しい価値を伝えていく必要がある」と語る。各フロアには“BASE”と呼ばれるイベントスペースを設置。ポップアップストアのほか、一部フロアでは週末のイベント開催なども視野に入れているという。「各フロアに設けた“BASE”を通じて継続的に発信し、お客さまが求めるファッションやカルチャーが常に新鮮な状態でそろっている店作りを目指したい」。