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デサント、増収するも最終利益3割減 19年3月期

 デサントの2019年3月期連結決算は、本業のもうけを示す営業利益が前期比17.3%減の79億円だった。主に日本で直営店出店やEC強化の積極策に打って出たが、計画ほどには売上高が伸びずに販管費の増加を吸収できなかった。英シューズ子会社のイノヴェイト(INOV-8)の減損損失など特別損失27億円を計上したため、純利益は同31.7%減の39億円に落ち込んだ。

 売上高は同0.9%増の1424億円と過去最高を更新した。同社にとって最大の市場である韓国の売上高は、前期に比べて約3億円増の722億円。現地通貨ベースでは横ばいで、主力の「デサント(DESCENTE)」は好調を維持したものの、二番手の「ルコックスポルティフ(LE COQ SPORTIF)が失速した。

 日本は約11億円増の568億円。「デサント」や「ルコックスポルティフ」の伸長によって、ゴルフの「マンシングウエア(MUNSINGWEAR)」やサッカーの「アンブロ(UMBRO)」の苦戦を補った。中国(香港・台湾を含む)は連結対象外の事業が多いため、連結決算上の売上高は約2億円減の78億円だが、現地通貨ベースの単純合計は45%増の12億5600万元(約188億円)に成長している。

 今期(20年3月期)は、売上高が前期比1.1%増の1440億円、営業利益が同0.8%増の80億円、純利益が同34.4%増の53億円を見込む。

 同社は伊藤忠商事による敵対的TOB(株式公開買い付け)が成立。6月20日の株主総会後に創業家出身の社長である石本雅敏氏が退き、伊藤忠出身の小関秀一氏が次期社長に着く新経営体制が発足する。22年3月期を最終年度とする中期経営計画は、新経営体制のもとで発表する。

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