「ディオール」が両国国技館でショー開催 世界からファッション関係者が集結
「ディオール(DIOR)」は12月11日、東京・両国国技館でランウェイショーを開催した。アーティスティック・ディレクターのラフ・シモンズをはじめ、ベルナール・アルノー=LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン社長兼最高経営責任者(CEO)やクリスチャン ディオール社のシドニー・トレダノCEOら経営陣も来日しての大掛かりなショーは、世界各国からジャーナリストやセレブリティ1500人を招いた盛大なもの。モデルもジュリア・ノビスやエディ・キャンベルなどトップモデルがこの日のために大勢来日。両国国技館に人工雪を降らせる巨大なセットを設え、「エスプリ ディオール 東京2015」と題したプレ・フォール・コレクション64ルックを発表した。
テーマはメガロポリス、東京。「東京は常に私にインスピレーションを与え続けている。特に人々がこれほど自由にさまざまな服を着ている街は、世界中のどこにもない。スタイルからの解放、新しい構造を持った服。それらはストリートのみならず、東京のファッションデザインの歴史にも現れている。強烈で心躍る場所だ」とラフ・シモンズはメッセージを発表している。
「東京は都心でも郊外でも、さまざまな事象が融合しながら変動していてそれが魅力」とラフが語るように、コレクションの中にはさまざまなコントラストが描かれた。キーワードはアウトドアで、上質な素材を使いながらアウトドアウエアのエッセンスを入れたアイテムが並ぶ。ファスナーを大胆に配したミンクのジャンパースカートや、総スパンコールのケーブルニットやアランニット風のトップス、大きなアウトポケットをアクセントにしたコットンキャンバスとレザーの切り替えコートなど。
キーモチーフは演出に採用した格子で、これもまたアウトドアイメージにつながる。モヘアをチェック柄に織り込んだ厚地ウールは、バージャケットのフォームを取り入れたコートに仕立てた。ラフ・シモンズが「ディオール」のショーに必ず取り入れるメゾンの象徴“バー”は、これまでよりも硬質なイメージに。ワックスコットンや英国製の厚地ウールなどの素材を使い、コートやドレスの中に取り入れた。
コーディネートの要となったスパンコール刺繍のハイネックトップスは、肌触りのよいジャージーに刺繍することで着心地も考えられており、メーンコレクションと比べると、よりリアルクローズとしてのニーズが高いプレ・フォール・コレクションの役割も果たしている。
アイコンバッグ“レディ ディオール”は、サイズをこれまでより大きくか、逆に非常に小さくして登場。幅広ストラップのデコラティブなミニバッグは東京の“カワイイ”を表現したという。