コーセーは、デジタルと体験を融合したコンセプトストア「メゾン コーセー(MAISON KOSE)」を12月に東京・銀座にオープンする(東京都中央区銀座7-10-1)。同社が手掛ける全ブランドを取りそろえ、ブランド横断でハード・ソフト両面を楽しめる仕様となる。
同社は顧客接点の創出を目的としたイベント「コーセー ビューティ フェスタ」を2013年から実施。同イベントでは百貨店や専門店、ドラッグストアなどチャネルの垣根を超えた複数ブランドを集め、顧客にさまざまな体験を提供。加えて、顧客の声を同社社員が直接聞いてモノ作りやプロモーションのアイデア発掘につなげていた。今回の「メゾン コーセー」はそれと同様の役割を果たす店舗として開設。“お客さまとのコミュニケーションの場”をテーマに、製品を売るだけでなく顧客との接点を創出し、そこから得た情報や経験をスピーディーに社内へフィードバックする学びの場としての機能も持たせる。
店舗は2フロア構成で、延べ床面積は500平方メートル。「コスメデコルテ(DECORTE)」「雪肌精(SEKKISEI)」など、「アルビオン(ALBION)」を除く全ブランドを扱う。
なお、2018年11月にフランス・パリに「メゾン コーセー」を開設しており、同店は情報発信基地として位置づけ、カウンセリング販売を主体としながら施術も実施している。「銀座の『メゾン コーセー』も情報発信基地としての役割もあるが、デジタル提案を強化した日本独自の取り組みとなる」(同社広報)と述べる。
現在、同社は顧客と全方位で直接つながる独自のデジタルプラットフォーム構想を構築中で、「メゾン コーセー」もその一環。次世代の美容体験の可能性を探り、店頭とデジタルでつながる顧客創出に取り組む。