美容機器の「リファ(REFA)」や「シックスパッド(SIXPAD)」などの製造・販売を行うMTGは12日、不適切会計処理の疑義に関する第三者委員会の報告書を受けて発表していた決算を一部訂正した。2019年9月期上半期(18年10月〜19年3月)は連結最終損益5300万円の黒字を計上していたが、調査結果に基づいて会計処理を修正した結果、57億円の赤字となった。前年同期は37億円の黒字だった。前年同期比13%減の246億円としていた売上高は36%減の182億円に修正した。
同社は11日に第三者委員会から調査報告書を受領。連結子会社であるMTG上海における中国取引先2社および中国向け越境ECの会計処理が不適切であると認定された。
訂正を受けて同日、2019年9月期の業績予想を下方修正した。修正後は連結最終損益が85億円の赤字になると発表。これまで6億2000万円の黒字としていたものを下方修正し、大幅な赤字となる見込みだ。2018年9月期は40億円の黒字だった。MTG上海と中国向け越境ECにおける不適切会計が認定されたことによる連結業績への影響が出ると見ている。
なお、売上高は32%減の395億円(修正前は13%減の510億円)、営業損益は75億円の赤字(同10億円の黒字)に修正している。また、未定としていた期末配当を無配にすると発表した。
不適切会計の重大性を受けて経営責任をとり、同日付で海外事業担当の中島敬三常務が辞任。松下剛社長が月額報酬の100%を1年分自主返上する。
また、今回の不適切会計や販売不振の影響から、同社の株価が大幅安になった。今回の修正を発表後の取引となった火曜9時には、前週末比12.3%安の1063円となり、上場来最安値をつけた。昨年7月10日の上場時は7350円だった。時価総額も約2000億円から約439億円に減っている。