インフルエンサーのキアラ・フェラーニ(Chiara Ferragni)がアンバサダーを務めるファインジュエラー「ポメラート(POMELLATO)」の銀座旗艦店オープンのために来日した。フェラーニは世界的な影響力を持つインフルエンサーとしてトップを走り続けている。今回は家族で来日し、12日間滞在した。ポメラート銀座ブティックのイベントのほか、さまざまな仕事もこなしつつ観光やショッピングを楽しんだ。フェラーニにインフルエンサーの将来やトップでいられる理由などについて聞いた。
WWD:あなたのようなインフルエンサーになりたい若い人に対するアドバイスは?
キアラ・フェラーニ(以下、フェラーニ):自分の本能を信用すること。そして、常にポジティブな人や自分のことを信じてくれる人と一緒にいること。とにかく自分がやりたいことがあったら迷わず実行に移すことね。
WWD:この10年で確立されたインフルエンサーは今後どのように変化していくと思うか?
フェラーニ:中には消えていく人もいるだろうけど、もっとたくさんできることがあるはず。ウェブサイトを立ち上げたり、起業したり、テレビのプレゼンターとしてエンターテインメント業界で活躍したり。自分が心からやりたいことをやればいいだけ。
WWD:なぜトップのインフルエンサーであり続けられるのか?
フェラーニ:ファッション業界で活動するようになって今年10月で10年になるけど、今まで、私一人で常に何か新しいこと、他の人とは違うことをしてきたつもり。そして、常にそれらから学んできた。トップを走り続けられるのは成功に満足しないから。だから私は常に一歩先を行くために、超多忙な日々を送っているわ。
WWD:「ポメラート」の一番の魅力は?
フェラーニ:ミラノ発のブランドで私を含むイタリア女性に愛されている点ね。「ポメラート」は女性が自分のために買うジュエリーよ。ジュエリーを自分で買うって、すごく独立していると思う。
WWD:「ポメラート」のブランドアンバサダーとして重視していることは?
フェラーニ:アンバサダーになれて光栄よ。私自身がキャリアもプライベートも自分自身で切り開くモダンな女性の一人だと思っている。私はポメラート・ウーマンよ。
WWD:「ポメラート」と自身のブランドのコラボレーションの可能性は?あるとしたら、自分でデザインするか?
フェラーニ:お気に入りのブランドの一つ「ポメラート」でカプセル・コレクションを作ってみたいわ。もちろんインスピレーション源はたくさんあるから、自分でデザインするし、全過程に関わりたい。
WWD:経営者、アンバサダー、インフルエンサー、妻、母とさまざまな顔があるが、どうやってプライベートを確保しているか?
フェラーニ:ビジネスとプライベートのバランスをとるためには段取りが重要。私自身が段取り魔でいろいろなことに携わるし、会社のチームやプライベートのスタッフにも助けられている。とにかく何事にも集中することが大切ね。
WWD:新たなプロジェクトの予定は?
フェラーニ:この秋に私のドキュメンタリー映画ができるわ。私の生い立ちから起業までの道のりやどのようにSNSがラグジュアリー市場を変えたかなどが描かれている。イタリア人の女性監督とは気が合った。
WWD:今回の来日では何が楽しかったか?
フェラーニ:いろんなところに行って日本の文化に触れたわ。明治神宮やチームラボの展覧会にも行ったし、“セーラームーン”のコスチュームを着たり、ショッピングも楽しんだ。キモノやお守りも買ったし、日本にはすばらしいビンテージバッグがあるから、たくさん買った。夫(ミュージシャンのフェデス FEDEZ)は、ストリートウエアを買いこんでいたわ。
【エディターズ・チェック】
モデル並みのルックスのキアラ・フェラーニですが、彼女は時代を象徴する起業家でありビジネスウーマン。自身の直感を信じ、それを行動に移してビジネスにしている頭脳明晰で行動力のある女性という印象でした。仕事やプライベートでチームがいるが自己管理もちゃんとする。英語も堪能で自分の意見をしっかりと述べるし、ファンサービスもばっちりです。「ディオール」など多くのラグジュアリーブランドをクライアントに持つ彼女ですが、こびは売らず自分自身の考えでクライアントの要望に応える。日本で購入したものもビンテージのバッグや明治神宮のお守りと、庶民的で好印象でした。彼女がこれからどのように新たなステージを切り開いていくのか楽しみです。