楽天は1日、横浜・みなとみらいのパシフィコ横浜で開いている同社イベント「Rakuten Optimism 2019」で、2020年春夏シーズンから東京ファッション・ウイークの冠スポンサーを務めることを三木谷浩史社長が正式に発表した。これにより、10月開催予定の東京ファッション・ウイークの名称は「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week Tokyo)」となる。
三木谷社長は「このたびの冠スポンサー契約を通じて、日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)と日本のファッションシーンの活性化に取り組むことができることを大変うれしく思います。楽天のECサービスにおいても、ファッションは急成長している分野の1つです。本取り組みを通じて、日本のファッションを、国内はもちろん、世界中の方々に発信し、ファッション業界をエンパワーメントし、よりエキサイティングな体験をユーザーに提供していきたいと思っています。長期的に日本のファッション業界と歩んでいきたい」と述べた。具体的な契約期間についての明言はなかったが「単発ではなく、長期的に日本のファッション業界と歩んでいきたい」と語った。
JFWOの三宅正彦理事長は「楽天は、インターネット・サービスを展開する、日本を代表するIT企業です。その楽天と私どもが手を携え、日本が誇るファッション・クリエイションを世界に向けて発信できることは、この上なくうれしいことです。楽天の事業は、すでにインターネット・ショッピングモール中心のビジネスから、フィンテック事業や通信などへとその事業領域を飛躍的に拡大し、世界からも注目されています。このスケールの大きさこそ、時代の変わり目の冠スポンサーに相応しく、東京ファッション・ウイークの新たな時代の幕開けとして、大いに可能性を感じています」とコメントした。
楽天のファッションブランドを1100以上集積した「楽天ブランドアベニュー」の取扱高の規模は非公表だが、ファッション関連のネット通販で最大級ではあることは間違いない。しかし、出店するセレクトショップに楽天での通販を禁止しているブランドも一部あり、ファッションに強い企業というイメージはまだまだ定着していない。同社もファッション・ウイークに社名を冠するだけでそのイメージが構築できるとは考えていないはずだ。10月のファッション・ウイーク期間中に、いかにブランドや消費者を巻き込む取り組みをJFWOと連携して行えるのか、注目が集まる。
「Rakuten Optimism 2019」で、2020年春夏シーズンから東京ファッション・ウイークの冠スポンサーを務めることを発表する三木谷浩史社長