丸紅はこのほど米国子会社を通じて、古着を繊維原料に再生する技術を持つ米スタートアップ企業のタイトン バイオサイエンス社(TYTON BIOSCIENCES LLC以下、タイトン社)に出資したと発表した。
タイトン社は、綿とポリエステルのミックス素材をポリエステル原料とセルロース繊維原料に再生する技術を開発している。綿とポリエステルの混合素材は最も多い素材の一つだが、分離して再生することはこれまで難しいとされていた。丸紅によると同社の技術は化学薬品の使用を極力抑えた加水分解の手法を用いており、環境負荷が低く、また繊維再生効率も高いことから、循環型経済に寄与するものとして注目を集めているという。
丸紅はタイトン社への出資を機に、丸紅グループが有するグローバルネットワークを活用して、再生された原料を糸、生地、衣料へと加工していく。また、サプライチェーンの過程で、縫製工場で出た端材や消費者が着用した古着などを回収してタイトン社で原料に再生する、サステイナブルな循環型経済を実現するビジネスモデルの構築に取り組むという。
タイトン社は2011年11月設立で、拠点は米国バージニア州。