「第29回 東京ガールズコレクション 2019 AUTUMN/WINTER (以下、TGC)」が7日、さいたまスーパーアリーナで開かれ、若い女性に人気の17ブランドが秋冬の新作を披露した。チェックやコーデュロイなど、英国調の柄や素材のジャケット×スカートのセットアップやドレスなどが多く見られ、足元もヒールやロングブーツと、全体的にエレガントなムード。“サステイナブル”を強く打ち出したのも今回のトピックスだ。ショーの合間には吉沢亮、横浜流星、新田真剣佑ら旬の俳優が登場し華を添えた。
ショーのトップバッターはモデルの新木優子が務めた。チャコールグレーのロングコートを羽織り、足元はショートブーツ、目元にはサングラスで登場。続いて登場したモデルたちも、丈の長いウールコートやストリート感のあるオーバーサイズのアウターを羽織りダークトーンのメークでマニッシュな魅力全開。トレンドのウエストマークも積極的に取り入れた。
長瀬哲朗がプロデュースした後半のメインショーのテーマは“サステイナビリティー”で、環境に配慮した素材のアイテムで最新のトレンドを表現した。中条あやみ、玉城ティナ、池田エライザら人気モデルがヴィーガンレザーやリサイクル可能素材のアクセサリー、エコファーなどを使ったアイテムを着用して登場した。サステイナビリティーに力を入れる「スナイデル(SNIDEL)」のショーでも、化学薬品の使用や環境負荷を最小限に押さえたウール素材やオーガニック綿を使用したアイテムなどを見せた。
TGCは今年、地方開催のショーでも積極的にエシカルなコンテンツを取り入れてきた。「TGC しずおか 2019」(1月、静岡市)では、SDGsをテーマにしたファッションショーやフェアトレード品を購入できるマルシェを開催し、「TGC 富山 2019」(7月27日、富山市)でも着物のリサイクルブランドのファッションショーなどを試みた。
TGCの池田友紀子チーフプロデューサーは「はじめは好きなブランドやモデルの服が入り口でかまわない。いつか気に入った服が、実はサステイナブルな素材でできていると気づいてもらえれば、それだけで意味がある」と語る。「若者の最新トレンドだけでなく、ファッションを通じて未来の社会にとって大切な価値観を伝えるプラットフォームにしていきたい」。