台湾の大型複合ショップ「誠品生活」「誠品書店」を運営する誠品生活は、9月27日にオープンする日本初の店舗「誠品生活日本橋」を24日に関係者に公開した。三井不動産が27日に開業するオフィス・物販・飲食の複合商業施設「コレド(COREDO)室町テラス」(東京・日本橋室町)の2階に出店する。同フロアの全体(約2870平方メートル)を使用し、「書籍」「文具」「セレクト物販・ワークショップ」「食物販・レストラン」の全4ゾーンで構成する。各店のフロントにのれんを掛けたり、回廊の角に位置する照明に松尾芭蕉の俳句を記したりと、内装の随所に日本をテーマとしたあしらいをほどこした。内装だけでなく、「台湾と日本のテナントをミックスしながら、多彩な文化情報を発信し、“くらしと読書のカルチャー・ワンダーランド”のコンセプトを体現する」とルーシー・パン(Lucy Pan)誠品生活ジャパン営業部部長。
書籍ゾーン「誠品書店」には、目利きスタッフが選び抜いた約7万種の書籍・雑誌を並べる。約30メートル続く書架に国内外の名作文学を集積した「文学の廊下」では、書架の裏側に設けた休憩スペースを利用しながら文学の世界に浸り、「誠品生活のコアである『読書の精神』が体感できる」とルーシー・パン営業部部長。展示・イベントスペース「フォーラム」では、誠品生活が月ごとに推薦図書を紹介するプロジェクト「誠品選書」や、台湾で愛される日本語作品を紹介するブックフェアなどを企画するほか、人気作家やイラストレーターによるトークイベントやサイン会も実施予定だ。
文具ゾーン「誠品文具」には、誠品生活のオリジナルアイテムをはじめ、デザイン性の高い文具をそろえる。セレクト物販・ワークショップゾーンには、ハンドメイドCtoCマーケット「クリーマ(CREEMA)」の人気クリエイターによる作品を紹介する「クリーマ アンド エッセンス」や、台湾生まれのコスメブランド「ユアン(YUAN)」、台湾の誠品生活で人気の吹きガラス体験ができる「日本橋玻璃(はり)工房」などを構える。食物販・レストランゾーンには、料理実演イベントなどを開催するスペースを併設した食物販店「誠品生活市集」や、タレントの渡辺直美がファンだと公言する台湾料理レストラン「富錦樹台菜香檳(フージンツリー)」、日本でも人気のティースタンド「ジ アレイ(THE ALLEY)」などが入る。
「コレド室町テラス」は、地上26階、地下3階、延べ床面積16万8000平方メートルの複合商業施設。地下1階〜地上2階の約6000平方メートルが商業エリア、地上5〜25階がオフィスフロアとなる。1階にはガラスの大屋根が付いた1500平方メートルの広場を作り、イベントスペースとしても活用する。商業エリアは「誠品生活」のほか、北海道の定番土産“白い恋人”を販売するイシヤ(ISHIYA)によるカフェ「イシヤ ニホンバシ」や、ハンバーガー専門店「オーロラバーガー(AURORA BURGER)」、高級焼肉チェーン店を運営する平城苑の新業態「一頭や」など、飲食店・食物販を中心とした約30店が出店する。