10月14日から19日までの6日間、楽天を初の冠スポンサーに迎えた2020年春夏シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO以下、RFWT)」が開催される。期間中は、非公式スケジュールを含めると50近いブランドがランウエイショーやイベントを行い、合計すると1000近いルックが披露される。しかし、よほどのことがない限り全てのルックをチェックするのは難しい。
そこで「RFWT」を取材する3人の「WWDジャパン」記者が、各日の“私的BEST LOOK”をご紹介。東コレを4年連続で取材する30代男性記者K.O、海外コレクションの取材経験も豊富な女性記者M.O、東コレにはスナップカメラマンとして参加していた20代男性記者R.Oという、偶然にもファミリーネームが「O」縛りの3人が選ぶルックとは?3〜4日目に登場した「FACE.A-Jプロジェクト(FASHION AND CULTURE EXCHANGE. AFRICA-JAPAN PROJECT)」「トクコ・プルミエヴォル(TOKUKO 1ER VOL)」「グローバル ファッション コレクティブ(GLOBAL FASHION COLLECTIVE)」「シンヤコヅカ(SHINYAKOZUKA)」「メルシーボークー、(MERCIBEAUCOUP,)」「チルドレン オブ ザ ディスコーダンス(CHILDREN OF THE DISCORDANCE)」「グローバル ファッション コレクティブ(GLOBAL FASHION COLLECTIVE)」「ハレ(HARE)」「ユキ トリヰ インターナショナル(YUKI TORII INTERNATIONAL)」の9ブランドから3ルックをピックアップしお届けする。
男性記者K.O
FACE.A-J / LOOK 31
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アフリカと日本のブランドが参加したイベント「フェイス.A-J」は、色とパッションに溢れてとにかく楽しかった!現場にいた人も僕と同じように、アフリカンファッションの高いポテンシャルと今後の可能性を感じたことでしょう。ゲストで登場した民謡クルセイダーズのメンバーが着用していたのは、ナイジェリアの「ケネス イズ(KENNETH IZE)」が作ったプレイフルなテキスタイルを日本の「サルバム(SULVAM)」が硬派なジャケットに仕立てたコラボレーションです。国境を越えたクリエーションの競演を目の当たりにし、胸が熱くなりました。安易なコラボが乱発している時代だからこそ、今回のように互いの感性が衝突し、共鳴し合う協業に心を奪われました。文句なしのベストルックです。
女性記者M.O
MERCIBEAUCOUP, / LOOK 22
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5年ぶりに「メルシーボークー、」が東コレに帰ってきました!宇津木えりデザイナーは久しぶりにショーを行った理由を「新しい服を作ったから見て欲しかった」と言っていました。ここ数シーズンは、もともと強みにしていたアニマルモチーフを控えめにして、幅広い客層にリーチを目指している変革期であり、環境に配慮したモノづくりへと舵を切っています。それが、宇津木デザイナーの言う“新しい服”です。ファーストルックからビビットなピンクのドレスが出てきましたが、草木染めと、1%の化学染料を使用しているというから驚き。今日選んだルックは多国籍ロックバンドALIでMCを務めているラッパーのJUAがパフォーマンスを披露してるところ。半纏風のガウンをまとっていましたが、この黒も草木染めです。JUAはブランドのために8曲も書き下ろしていて、意外性のあるコラボは新鮮で、純粋にかっこよかった。ブランドの優しくふわっとした雰囲気から、クールで意思のあるイメージへの刷新を伝える術としてもしっかりと“メルシーの進化”を感じました。
男性記者R.O
CHILDREN OF THE DISCORDANCE / LOOK 1
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東コレには3回目の参加となる「チルドレン オブ ザ ディスコーダンス」に本気を見ました。モデルはストリートキャスティングにこだわって半年を費やし、ビンテージのテキスタイルは納得がいくまで収集した結果、2年掛かった壮大なコレクション。アイコニックなペイズリー柄のバンダナとパッチワークは健在で、今季はそこに「ブランド名でもある“DIscordance(非調和)”に立ち返った」と志鎌英明デザイナー。子どもの頃から好きだったという龍の刺しゅうなどのディテールを組み合わせ、よりブランドらしい“調和された非調和”を魅せてくれました。「『ナイキ(NIKE)』とのコラボ!?」かと思われたスニーカーは、加水分解などで履けなくなったものをスニーカーカスタムショップのリクチュール(RECOUTURE)とのコラボで復活させたワンオフだそう。欲しい……。