東急とJR東日本、東京メトロの3社は24日、渋谷駅直結の複合施設「渋谷スクランブルスクエア」を11月1日のオープンに先駆けて関係者に公開した。地上47階、高さ230メートルを誇る渋谷エリア最高峰のビルで、地下2階〜地上14階が商業施設(約3万2000平方メートル)、15階が会員制の産業交流施設(約2600平方メートル)、17〜45階がオフィス(約7万3000平方メートル)、45〜46階、屋上が展望施設(屋上展望空間約2500平方メートル)となる。商業施設の初年度売り上げは400億円を見込む。
運営会社の堀内謙介商業・展望Dept.総支配人は商業施設について、「1日330万人が乗降する世界有数のトラフィックを持つ渋谷駅に直結し、ストリート、ラクグジュアリー、フードを集積したこれまでにない施設。日本初や都内初、新業態を含む全213店舗をそろえ、“最旬の遊び場”を提供する。館全体が見どころだ」と語った。若者のイメージが強い渋谷だが、あえてターゲットを絞らず、年齢・性別・国籍問わず多様な客を取り込む。
ファッション・ビューティフロアは2〜9階。JR線と銀座線に連結し、館の顔といえる3階には、駅ビル初出店となる「サカイ(SACAI)」のほか、「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」など若者人気も高いラグジュアリー・デザイナーズブランドを誘致した。6階のビューティフロアは東急百貨店がテナントとして運営し、「シャネル(CHANEL)」「M・A・C」「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」「ナーズ(NARS)」「ジョー マローン ロンドン(JO MALONE LONDON)」「トゥー フェイスド(TOO FACED)」「トム フォード ビューティ(TOM FORD BEAUTY)」など、国内外のブランドをそろえた。
地下2階〜地上1階の食物販フロアには、フランス発のパティスリーで日本初上陸の「モリ・ヨシダ・パリ(MORI YOSHIDA PARIS)」をはじめ、紀伊国屋の新業態「グルマン マーケット キノクニヤ」や渋谷エリア初の惣菜屋「からあげ家 奥州いわい」、タピオカドリンクで知られる台湾発カフェ「ゴンチャ」など、国籍・ジャンル問わずさまざまな店が入る。
展望施設「渋谷スカイ(SHIBUYA SKY)」では、メディアアートを手掛けるクリエイティブ集団ライゾマティクスのデザイン部門と協業。“非日常”と“解放感”をテーマにユーザー体験を提供する。14階と45階をつなぐ上昇空間「スカイ ゲート」、46階の屋内展望空間「スカイ ギャラリー」、屋上展望空間「スカイ ステージ」の3つで構成する。入場はチケット制で、価格はウェブ予約が1800円、当日窓口が2000円。