ファッション

人工クモの糸に500億円出資 アパレル素材革命で何が起きているのか

有料会員限定記事

 ロンドンとパリで、エポックメーキングな2つのプレゼンテーションが披露された。アディダスは7月5日、イギリスのロンドン近郊のウィンブルドンでステラ・マッカートニーとのコラボレーションライン“アディダス バイ ステラマッカートニー”の新作を発表した。パートナーには米シリコンバレー発で人工クモの糸を生産するボルトスレッズ、米シアトル発でコットンを再生してセルロースレーヨンを生産するエヴァニューという、革新的な繊維素材のスタートアップ企業とタッグを組んだ意欲的なプレゼンテーションだった。このわずか4日前にはパリのオートクチュール・コレクションで、日本の「ユイマナカザト」がボルトスレッズと同じ人工クモの糸で知られるスパイバーと組み、ほぼ全てのコレクションピースを、人工クモの糸と同じ原理で生産したタンパク質由来の次世代ファイバーだけで作り上げた、世界初のファッションショーを披露した。(この記事はWWDジャパン2019年7月22日号からの抜粋です)

 この2つのプレゼンテーションは、この数十年で最大のイノベーション時代を迎えている繊維素材を象徴するものだ。日本のスパイバーと米国のボルトスレッズは、商業生産を前にすでに多額の投資資金を集めている。日本のスパイバーは出資や融資、政府機関の研究開発助成なども含めると300億円以上を、米ボルトスレッズも2億1300万ドル(約230億円)もの資金を調達している。

この続きを読むには…
残り1492⽂字, 画像0枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

STELLA McCARTNEY x ビジネスの記事

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

疾走するアシックス 5年間で売上高1.8倍の理由

「WWDJAPAN」11月4日号は、アシックスを特集します。2024年度の売上高はコロナ前の19年度と比べて約1.8倍の見通し。時価総額も2兆円を突破して、まさに疾走という言葉がぴったりの好業績です。売上高の8割以上を海外で稼ぐグローバル企業の同社は、主力であるランニングシューズに加えて、近年はファッションスニーカーの「オニツカタイガー」、“ゲルカヤノ14”が爆発的ヒットを記録したスポーツスタイル…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。