コードナイン(枳穀孝志社長)は、取締役で「アウラ」デザイナー、「アウラ アイラ」ディレクターを務めてきた川島幸美が、10月31日をもって退任したと発表した。「アウラ」は11月22日にオープンする渋谷パルコ3階に出店が決まっているが、それは計画通り進める。川島前デザイナーが手掛けていたのは2020年春夏シーズンまで。
コードナインは05年に川島前デザイナーが社長として設立。雑誌「スウィート(Sweet)」と連動したガールズブランドブームをきっかけの1つに成長し、東京コレクションでのショーやパリでの展示会なども精力的に行ってきたが、17年6月に東京地裁に民事再生法の適用を申請。18年5月に東京レストランホールディングス(HD)をスポンサーに迎えて再生を進め、ECなどへの投資なども行ってきた。東京レストランHD傘下では川島前デザイナーは取締役となり、代表取締役会長を石川成秀・東京レストランHD社長が、取締役社長を総合アパレルなどでの経験が長い枳穀社長が務めてきた。
今後の「アウラ」のデザイナーは未定だが、「アウラ アイラ」は、川島ディレクターのもとで企画を担当してきたデザイナー2人が続投する。退任は「会社として目指していく方向性と、私が考えるブランドとの間の差が広がってきた」(川島デザイナー)ことが主因という。「スタッフはそのまま会社に残っている。民事再生もあったが、ブランドやスタッフをそのまま残せたことはよかった。今後は洋服に限らず、また新しいことに挑戦したい」と川島元デザイナー。