私は、日常生活では添加物の多いものを摂取しない、白砂糖をあまりとらないなど、地球の環境のためというよりも、「まずは自分を大切にすることから」という気持ちでサステナブル・アクションを始めています。
来年の春からは主人とともに自然の豊かな場所に行って、グランピングもしてみようと思っています。旬の採れたての食材を使った料理を食べたり、緑に囲まれてハンモックで寝てみたり……。忙しない日々を過ごしているからこそ、そういうことをしてみたい。高価なモノに囲まれたり、たくさん何かを消費したりする生活が、必ずしも「豊か」とは限りませんよね。
私がディレクターを務める「ル フィル(LE PHIL)」(サンエー・インターナショナル)も、「女性の本当の豊かさってなんだろう?」という問いから昨年スタートしたブランド。店舗や展示会では、コレクションのテーマカラーとリンクさせて、自分でセレクトしたお花や果物などを店内に散りばめています。什器を使えば簡単に華やかに見せることはできるのですが、中には会期が終われば捨ててしまうものもあります。お花や果物でしたら持ち帰ることもできますし、自然に還すこともできるんです。
肩肘を張ってサステナビリティに取り組むことって、とっても難しいことだと思います。だから、まずは自分が「豊か」だと思うこと、足元でできる地道なことをたくさん見つけて素直にコミットしていけば、自然とサステナブルなアクションにつながっていくんじゃないかな、と思っています。
【私のサステナビリティ】
ファッション業界にとって加速して取り組まなければいけない課題の“サステナビリティ”。企業として大きく舵を切ることはもちろん、個々の意識も重要です。そこで個人的に行なっているサステナビリティについて聞きました。