米「チェリー ロサンゼルス(CHERRY LOS ANGELES以下、チェリー)」はこのほど、グラフィックアーティストのVERDYがさまざまなアーティストやブランドとコラボしたイベント「VERDY HARAJUKU DAY(ヴェルディ原宿デイ)」に参加し、コラボアイテムを「ユナイテッドアローズ&サンズ(UNITED ARROWS & SONS)」で販売した。原宿の同店前は限定アイテムを求める人でごった返し、即完売。同ブランドは2017年12月の立ち上げ以降、メキメキと存在感を増している。
「チェリー」は、ジョセフ・ペレ(Joseph Perez)とデイビッド・リービ(David Levy)の2人がデザイナーを務めるストリートブランドだ。ブランド名の“チェリー”は、2人で手掛けていることを意味する。リービ=デザイナーは「僕らは長年の知り合いで、いつか洋服のブランドを始めたいと話していた。チェリーは2つの果実が1つの柄でつながっているし、僕らの関係にも似ている。あとは全く違う2つの個性という意味もあり、バランス感覚はブランドとしてもっとも大事にしている」と説明する。ジャケットの裏地を総柄にしたりロゴをあえてシンプルにしたり、見えないところにこだわるモノ作りが「チェリー」の特徴だ。「2人とも両親がアパレル関係で働いていたから、縫製や生地などクオリティーへの関心が高く、生産者とも直接コネクトできる。素材もアメリカで調達できるもので、生産も僕らの住んでいるカリフォルニアに限定している」とペレ=デザイナー。
VERDYとは、昨年の10月に開催された「ハイプフェスト(HYPE FEST)」で出会ったという。「ハイプフェスト」とはオンラインメディア「ハイプビースト(HYPE BEAST)」が主催するファッションコンベンション。同メディアのCEO(最高経営責任者)であるケヴィン・マ(Kevin Ma)にコレクションを見せたところ「ぜひ出展してほしい」とラブコールを受けたそうだ。「『VERDY HARAJUKU DAY』のように街全体をコンベンションの会場に見立てることは、アメリカでは絶対できないことだし、初めて見た企画だったので驚いた。僕たちのアイテムにも行列ができるなんて想像できなかったし、ブランドを始めてから一番うれしかったことかも知れない」と2人は口をそろえる。さらに、「コラボレーションは、僕らのビジネスをやっていく上ですごく大事なこと。VERDYとのコラボレーションはパーフェクトだった。僕らには新しい空気感を生み出すことができる。大事なのはコラボレーションを通して、両者にメリットがあるかどうか。お互いのファンが楽しめないと意味がない」と続けた。
今後の目標を問うと「とにかくビジネス規模を大きくすること。そして新しいことにどんどんチャレンジすること。僕らのブランドをファンが楽しんでくれるかどうかが大事だ」と力強く答えた。