帝人グループの繊維商社、帝人フロンティアはメンズウエアブランド「テイメン ギンザ(TEIMEN GINZA)」を発表し、東京・銀座4丁目のテイジンメンズショップ銀座本店2階に直営店をプレオープンした。ターゲットは30~50歳代、商品は上品なセットアップ中心で、ジャケット(5万5000円)、パンツ(2万2000~2万3000円)、ベスト(2万8000~2万9000円)、コート(7万3000円)などをそろえる。同社オリジナルの梳毛調ストレッチ素材「トリクシオン(TRIXION)」や梳毛調ポリエステル「ソロテックス フルフラン(SOLOTEX FULFLAN)」を使用し、企画と縫製はイタリアの協力工場が行う。また、国内で縫製するパターンオーダースーツも手掛ける。同社にとって、メンズブランドと小売事業の立ち上げはともに初めてのことだ。
帝人フロンティアの日光信二・社長はこれらの狙いについて、「当社の強みである生地の開発力をアピールする場が必要だと以前から感じていた。店頭で消費者とコミュニケーションを取ることにより、技術力のさらなるブラッシュアップにもつながる。またペットボトルのリサイクル繊維『エコペット』の開発など、環境保護に対する当社の姿勢も知っていただきたい」と話した。同直営店のほか、セレクトショップやECサイトで販売し、直営店の拡大は考えていないという。
帝人グループのテイジンアソシアリテイルが運営するテイジンメンズショップ銀座本店は、セレクトショップの先駆けとして1960年にオープンして人気を博してきたが、販売しているオリジナル商品には自社の生地をほとんど使用していないという。
同店は来年春にグランドオープンし、2月にブランド専用のECサイトを立ち上げる予定で、売り上げは2020年度に1億円、25年度に6億円を目標としている。