ファッション

女性ブランドプロデューサー育成プロジェクトの優勝者が決定 シー、シタテルなど4社が総合サポート

 ミレニアル世代の女性に向けたライフコーチングスクール「シーライクス(SHELIKES)」を運営するシー(SHE)は12月15日、女性のブランド立ち上げを支援するプロジェクト「ニュー エラ ブランド チャレンジ(NEW ERA BRAND CHALLENGE)」の最終審査会を開催した。審査員は、山賀琴子「エネルシア(ENELSIA)」クリエイティブ・ディレクター、ハヤカワ五味ウツワ代表取締役、阿部成美タミー(TUMMY)代表取締役CEO、YOPPY「6カリー(6CURRY)」デザイナー、岸裕一郎ポーラ・オルビス・ホールディングス・コーポレートベンチャーキャピタル担当、菅原健一ムーンショット(MOONSHOT)代表取締役CEOの6人が務めた。

 シー、ストアーズ・ドット・ジェーピー、シタテル、キャンプファイヤーの4社協業で始まった同プロジェクトはブランドプロデューサー育成を目的としたもので、審査で選ばれた優勝者の衣服の生産から販売までを総合的にプロデュースする。

 最終審査会では200人を超える応募の中からファイナリストに選ばれた4人がそれぞれプレゼンテーションを行なった。今回グランプリを受賞したのは、“女性の意思を鼓舞する相棒服”を提案した上平田蓉子氏だ。広告代理店でデータサイエンティストとしてキャリアを積んできた上平田氏は、さまざまな場面で女性として働くことの大変さを実感してきた。そこで、ブランド事業を通して「軸を持ち、“自分が主役”の人生を歩む女性」を応援することを決めた。

 デザイン案では、希望の象徴である“虹”をモチーフにしたアイテムを提案した。アイテムの細部には“NO RAIN NO RAINBOW I’m always with you”というメッセージを忍ばせる。

 特筆すべきは、販売にとどまらず購入者同士のコミュニティー形成を試みる点だ。上平田氏は自身のインスタグラムアカウントを通して、同プロジェクト参加中に感じた気持ちを赤裸々に発信してきた。そこでの言葉が共感を呼び、人々とのつながりが生まれたことにヒントを得て、今後もブランド主催のイベントなどを企画していく。

 審査員の菅原は「現在成功しているD2Cブランドの特徴は、共感できる強いストーリーを持っていることだ。上平田さんのブランドもそのストーリーの強さに惹かれた。SNSを通して自ら周りとつながろうとする姿勢も評価できた」とコメントした。ハヤカワは「裏地だけでなく着るときに上を向かなければいけないアイテムなど、前向きになれるアクション自体をデザインしても面白いと思う」とアドバイスした。

 上平田氏は「やっとスタート地点に立てた。私のブランド事業を通して、みんながもっと素直に好きなことに挑戦できる世界を作りたい。私も一人の挑戦者として、等身大でメッセージを送っていきたい」と展望を語った。

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