ファッションデザイナーのエマニュエル・ウンガロ(Emanuel Ungaro)が12月21日夜、パリで逝去した。86歳だった。葬儀は12月23日にパリで行われる予定だ。
ウンガロは1933年、ファシズム時代にフランスに移住したイタリア人の両親のもと、南部のエクサン・プロバンスで生まれた。22歳でパリへ移り、スペイン人クチュリエのクリストバル・バレンシアガ(Cristobal Balenciaga)に師事。1965年に自身の名を冠したクチュールメゾンを設立し、その後、プレタポルテをスタート。そのクリエイションは、水玉模様をはじめとするプリントやドレープ、フリルなどを駆使したフェミニンかつセンシュアルなデザインと鮮やかな色使い、とりわけフューシャピンクへのこだわりで知られた。2004年にファッション界から引退。仏AFP通信によると、ここ2年間は体調を崩し衰弱していたという。
「エマニュエル ウンガロ(EMANUEL UNGARO)」のブランド公式インスタグラムには、「彼はセンシュアリティー、色、そして華やかなデザインの達人として、私たちの記憶の中に生き続けます」というコメントとともに、在りし日の姿が投稿されている。
なお、同ブランドは現在、インターネット起業家アシム・アブドゥラ(Asim Abudullah)率いるアブドゥラ傘下にあり、デザインはインハウスで行っている。ウィメンズウエアとメンズウエア、アクセサリー、フレグランス、ホームコレクションなどを展開している。
JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。