ルミネは、今年夏のセールの開催時期を例年よりも前倒しする。昨年は7月25〜29日に行ってきたが、今年は同時期に東京五輪の開幕(24日)が重なり、混乱を避けるために同月中旬に動かす。
8日に都内ホテルで開催されたルミネの賀詞交歓会で森本雄司社長が集まった約1000人のテナント関係者の前にあいさつし、「今年は五輪前にセールを終わらせる」と発表した。正式な日程は後日、テナント側に告知する。
ルミネはセール頼みから脱却して、正価(プロパー価格)でしっかり衣料品を売るために、競合のファッションビルや百貨店が6月下旬から7月上旬に夏の全館セールを開始するのに対し、2012年夏から開始を7月中旬にずらした。近年はさらに後ろ倒しにし、7月下旬スタートで、日数も5日間前後に短縮していた。
セールに対する考え方は変わらないが、東京五輪の開幕前後は交通や物流の混乱が予想されるため、例外的な措置をとる。森本社長は「ファッションを取り巻く環境は引き続き厳しく、初売りやセールを見てもお客さまは変化している。原点に返ってリアルの場の価値、人が人に伝える価値を訴えていく必要がある」と強調する。