ファッション

マーク・ジェイコブスが語る「マーク BY マーク ジェイコブス」休止の真相

 マーク ジェイコブス インターナショナル(以下、マーク ジェイコブス社)が、「マーク BY マーク ジェイコブス(MARC BY MARC JACOBS)」(以下、「マーク BY」)を「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」に統合すると発表した。商品ラインアップや価格帯を維持しつつ、メーンラインに組み込む。昨年7月にセバスチャン・スール前ジバンシィ最高経営責任者(CEO)をトップに抜擢し、運営体制の再編成と将来的なIPOを目指すために同社がとった第一のステップだ。

 「さまざまな人々にリーチするファッションを提供したい」というマーク・ジェイコブスの思いから2001年春夏シーズンに「マーク BY」は立ち上げられた。マークは、「当時の、幅広い価格帯でハイレベルなファッションを提供したいという気持ちは今も変わっていない。『マーク BY』は『マーク ジェイコブス』のセカンドラインでも、少しレベルを下げたラインでもなかったし、価格を下げても本物のファッションを消費者に届けるブランドだった。僕は今も、一消費者としての意識は常に持っているつもりだよ」と話す。コンテンポラリー・ゾーンの価格帯で発売した「マーク BY」の製品は爆発的な人気を呼んだ。マンハッタンのブリーカー・ストリートにオープンした初の店舗はセレブやスタイリスト、ファッションを愛する人々でにぎわった。「イケてるデニムジャケットにジーンズやTシャツ。そのシーズンの気分に合わせて作っていたし、メーンブランドのクリエイションに雰囲気も似ていた」と振り返る。

 だが、ある時期から「マーク BY」は独自のテイストを帯びるようになり、「マーク ジェイコブス」とは違うメッセージ性を放つ存在として独り歩きをするようになったという。「当時は、それはそれでいいかなと思ってたんだ」と話すマークだが、メーンラインとの親和性が薄れ、コンテンポラリー・ブランドも増えるにつれ、そのゾーンを開拓した先駆者としての魅力もあせたという。「『マーク BY』がどういうブランドなのか、なぜメーンラインから離れていったのか、さまざまな観点から分析したところ、一つのブランドにまとめるしかないという結論にたどり着いた」と話す。

[rel][item title="「マーク BY マーク ジェイコブス」アーカイブ・コレクション" href="http://www.wwdjapan.com/collection/brand/marc-by-marc-jacobs/" img=""][/rel]

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。