一年の中でもっとも乾燥が目立つこの時期、時間に追われるママの悩みは尽きない。例えば、塗っても塗ってもハンドケアはエンドレス。子どもと一緒に入るお風呂上がりの全身保湿はもちろん子ども優先。抱っこをせがまれたり、子どもとすりすり顔をくっつけることもしばしば。そんな日常の中で、ママにも子どもにも安心して使えるスキンケアについて、3年前、7年ぶりに第3子を出産したママと、働きながら5歳の息子を育てるママが語ります。
時短の味方は泡タイプ洗顔
忙しくてもワーママは
香りも忘れない
髙田翔子(以下、しょうこ):暖冬とはいえ肌がかさつく時期到来。授乳後の肌の調子はどう?
野島一美(以下、ひとみ):妊娠中はお肌ツルツル。生理も止まって、エストロゲンが大量に分泌された影響かな?それが今は手と唇の乾燥速度が恐ろしいほど速い。
しょうこ:私も妊娠中はお化粧のノリが良かったけど、抜け毛とシミの悩みはあったな。
ひとみ:抜け毛や白髪は妊婦の勲章!って思うようにしてたよ。
しょうこ:前向きでいると、メラニンが増えなさそう(笑)
ひとみ:見て、このシミ。明らかに若いときの日焼けの形跡。
しょうこ:シミってなかなか消えないよね。新婚時代家庭菜園にはまって、近所の農園を借りて炎天下に野菜づくりをしたせいか、気が付けばシミが増えてた! 最近顔に加えて、手や首の乾燥とシワも気になってる。
ひとみ:首のシワ?今聞くまで意識したことないかも。
しょうこ:30代後半っていう年齢もあるのかな。とにかく毎日、「ウーマンメソッドトリプルAトリートメントリキッド」や「イプサ(IPSA)」の化粧水をたっぷり塗ってから、「シロ(SHIRO)」のオイル美容液「タマヌオイルインセラム」を使ってる。そうそう、一昨日から使い始めた花王の「ソフィーナIP」の炭酸泡は、化粧水なしでも泡の美容液とその後に塗るクリームで肌がもっちり潤うの。
ひとみ:もっちり、は嬉しいね。うちはサッカー少年2人に2歳児がいる生活だから、朝夕に自分をケアする時間は作れないけど、朝の洗顔は「リサージ(LISSAGE)」のクレンジングソープ、夜は同じく「リサージ」のクリーミーソープとで使い分けてる。クレンジングソープはワンプッシュで泡が出るから忙しい朝には最適。ワンプッシュ式でいうと、「ロクシタン(L'OCCITANE) 」の「イモーテルクレンジングフォーム」も使っててよかったよ。洗顔後は「うるおい(URUOI)」の「ディープモイスチャージェル」をたっぷりつける。いやなべたつきがないし、朝起きても潤いが残ってるからお気に入り。今晩から首にもつけてみようかな。
しょうこ:首って自分からは見えにくいから気になっちゃう。ま、20代のころ母にシワを指摘されたからなんだけどね。
ひとみ:子どもがいながら国内出張もこなす忙しさなのに、見えにくい部分を気にするって美意識が高いね。何か使ってるの?
しょうこ:お風呂上りは子どものスキンケアもあって慌ただしいから「とにかく保湿だけは!」という感じ。特別なケアはできていなくて。プチプラで気になってるのは、「ケイト(KATE)」の「フェイス&ネックホワイター」。首筋まで使えて色白肌に見せる化粧下地なの。
ひとみ:そうなるよね。ケアが必要な個所の優先順位を決めて、なるべく最短で終わらせる。
しょうこ:本当は年齢的に時間もお金も掛けいないといけなくなってるんだろうけど。
ひとみ:おぉ、40代の私には痛いセリフ。
しょうこ:手にはハンドクリームが欠かせない時期だね。
ひとみ:家にいると水仕事が多いから、ハンドクリームを塗った途端おむつ替え、塗り直せばご飯の支度ですぐに水で流す、を繰り返すから嫌になる。
しょうこ:分かる。私は家中の水回りにハンドクリームを置いてる。
ひとみ:いいアイデア!各所違う製品なの?
しょうこ:買う時の気分にもよるけど、あえて色んな香りを楽しみたいから違うもの。
ひとみ:育児中は香水をつけにくいから、手の潤いだけじゃなくて、香りのリラックス効果もハンドクリームには期待できるよね。
しょうこ:前に取材で出会ったママからいい匂いがしたから何を使っているかを聞いたら、「ザ・ボディショップ(THE BODY SHOP)」のモリンガのハンドクリームだったの。これなら子どもがいてもつけられるってその日の帰り道に買っちゃった。
ひとみ:「ザ・ボディショップ」!高校時代大好きでよくデューベリーやホワイトムスクをつけてたな、なんだかまたつけたくなってきた!
しょうこ:私にとっても「ザ・ボディショップ」は高校時代に通った思い出の店のひとつ。懐かしいよね。
ひとみ:年齢が違うのに、共有できて嬉しいな。今時たいていの物をぽちっと入手できるけど、幸い隣駅に「ザ・ボディショップ」があるし、欲しいアイテムをお店で買って、家で開けるのが私にとってはコスメ買いの醍醐味!
試したい、話題の発酵スキンケア
しょうこ:スキンケア製品を選ぶ上で、子どもができて気になり出したのは肌への刺激が小さいかどうかかな。子どもとのスキンシップを意識して、赤ちゃんの肌に触れても刺激が薄いモノを選ぶようになったけど、そういった商品は大人の肌にも優しいよね。スーパーフードも注目されてるけど、発酵スキンケア、知ってる?ちょっと前までよく店頭販売していたり、最近CMでも見かけるから気になってて。
ひとみ:最近私の周りでも話題になってるよ、「エヌ オーガニック(N ORGANIC)」とか。発酵だったら食品でもあるし、子どもの肌にもそんなに影響ないのかな。使用中のモノを使い終えてから、と思うと買うタイミングを逃すよね。娘が納豆好きで、よく口の周りをべたべたにする発想から試しに水で薄めた日本酒を顔に塗ってみようかと思ったけど、万が一子どもが舐めたらまずいなとやってない(笑)。
しょうこ:面白い発想!菊正宗の吟醸純米酒が配合された化粧水は価格も1000円以内、ドラッグストアで手に入るし、いいって聞いたことがある。少し日本酒の匂いもするみたいよ。
ひとみ:授乳中は禁酒期間だから、のんべいママには試す価値ありかもね。
しょうこ:私が気になってるのは福光屋の日本酒の発酵化粧品。
ひとみ:なんかリッチな感じがする。
しょうこ:化粧品って単価1万円以上するものにはなかなか手が出せない。必要経費だけど、ほかのモノとの兼ね合いでどう削るのかも大事な問題。だからなかなかネック用クリームを買えないでいるし。
ひとみ:時間との勝負の生活でぜいたく品を使うのは忍びないよね。そしたらまずはトライアルキットの出番じゃない。
しょうこ:HACCIからでたはちみつ発酵液も気になるの。はちみつと発酵って結びつかない。
ひとみ:ほら、スターターキット購入、決まりね!
しょうこ:そ、そうだね。
ひとみ:この前実家で母が使ってる「SK-Ⅱ」の「フェイシャルトリートメントエッセンス」を借りたの。さすがにたっぷりは使ってないけど。
しょうこ:「SK-Ⅱ」こそ発酵だよね。なんとなく大人の女性が使うイメージだったけど、気づけば自分もすっかり大人の年齢。実際、肌のきれいなママに使ってるスキンケア聞いてみると「『SK-Ⅱ』を愛用しています」という声はけっこう多くて。
ひとみ:そうだよ、シミと共存するお年頃だもん。私より年下のママ友たちも「SK-Ⅱ」を使ってるし、これからは一品ちょっと高価なもので自分の肌を労わってもいいのかなって。
2歳児女子も「キレイ」には敏感
しょうこ:つい子どもがいるからって言い訳しちゃうけど、老化は待ってくれないしね。私なんて子ども1人でも大変なのに、3人って想像つかないよ。
ひとみ:息子たちは普通肌なのに娘が超乾燥肌で、高齢出産が原因かもって責任を感じたりもするけど、とにかく保湿が大事だと皮膚科医に言われたのが自分の保湿意識も高まらせたの。
しょうこ:年齢が原因じゃないとは思うけど、そう思う気持ちはわかるな。うちの息子も肌が弱くて、お風呂上りに脱衣所から脱走する息子にクリームを塗るのが大変。
ひとみ:スプレータイプもあるから試して、男児は喜ぶかもよ?娘が逃げて遊びだすと「塗り塗りしたら明日はもっときれいになるよ」って暗示すると、2歳児でもキレイという言葉に弱いみたいで黙る!
しょうこ:女子だね、すでに美意識が芽生えてる!
ひとみ:もうこれは、春に向けて「SK-Ⅱ」のファーストキットを買うしかないのかな。でも気になるのはパッケージ効果もあるのか「エヌ オーガニック」のほう。キッチンに置いても映えるよね。
しょうこ:両社お値段に差があるから、まずは手軽に試せる「エヌ オーガニック」から始めてみる?
ひとみ:あれ、いつの間にか私が勧められちゃってる?
しょうこ:そうかも?(笑)
ひとみ:ま、できちゃったしみとは長く、うまく付き合っていくしかないし、まずはトライアルキットを購入してみようかな。
髙田翔子(たかだしょうこ):1982年東京都東村山市生まれ。大学卒業後、ビジネス・実用書出版社勤務を経てフリーライターに。主に女性誌、書籍、WEBでインタビュー、読み物記事などを執筆。肌年齢だけは20代の診断。旅と読書とお酒が好き。電車好き1男の母
野島一美(のじまひとみ):1976年東京都杉並区生まれ。幼少期を香港、NYで過ごす。大学卒業後はテレビ制作会社で報道映像資料編集等に携わった後、東京大学生産技術研究所で教授秘書に。結婚後はフリーのライターとして雑誌VERY(光文社)で育児・早期教育について等執筆。和太鼓にはまる2男1女の母