資生堂ジャパンとベネッセコーポレーションの育児雑誌「たまひよ」は、第一子妊娠中のプレママ500人と5歳までの子どもを持つママ500人を対象に、「子どものスキンケア」に関する意識調査をインターネットで行った。その結果、生後すぐに子どものスキンケアに取り組んだママは、2カ月以降に始めたママよりも、アトピー性皮膚炎などの子どもの肌トラブルに悩む割合が低いことが明らかになった。
同調査では約8割のママが、できるだけ早くから子どものスキンケアをすることで「アトピー性皮膚炎などの肌トラブルや、植物アレルギーを予防できる可能性があることを知っている」「積極的に(スキンケアを)取り組んでいる」と回答。意識の高いママにとって、新生児からのスキンケアは常識になっていることが分かった。
一方、プレママでも72.6%が、生まれてくる赤ちゃんの肌トラブルに不安を感じていると回答。実際に子どもの肌トラブルに悩んだ経験があるママは約8割に上り、特に0歳児ママは約半数がその肌悩みを解決できずにいるという。
子どものスキンケアの重要性は、出産前が65%とだったのに対し、出産後は92.3%と急上昇する。出産前から正しい知識を持ちながらも、日々変化する子どものデリケートな肌と“向き合う”ことで、スキンケアの重要性がさらに高まることが分かった。
厚生労働省が発表した「平成29年度 患者調査(傷病分類編)」によると、全国におけるアトピー性皮膚炎患者数は51万3000人に上り、その数は年々増え続けている。特にアトピー性皮膚炎は、乳幼児小児期に発症することが多く、10歳以下の子どもが患者数の4分の1以上を占める。しかし近年の研究では、新生児期から保湿剤を塗ることでアトピー性皮膚炎の発症リスクを下げられることが分かっているという。