ファッション

シューズ界の王様マノロ・ブラニクが私物の「ビルケンシュトック」を履いてキャンペーンに登場

 「ビルケンシュトック(BIRKENSTOCK)」はプロジェクト「パーソナリティキャンペーン」の2020年春夏に、マノロ・ブラニク(Manolo Blahnik)とその姪でマノロ ブラニク社の最高経営責任者のクリスティーナ・ブラニク(Kristina Blahnik)を起用した。

 同プロジェクトは、スタイリングやブリーフィングは行わずに被写体のありのままを描写するのがコンセプトだ。そのため被写体は私服と私物の「ビルケンシュトック」を着用し、フォトグラファーのジャック・デイヴィソン(Jack Davison)が作り込まないリアルな環境下で撮影している。

 マノロとクリスティーナは英ロンドンのオールドチャーチストリートにある「マノロ ブラニク」の1号店で撮影した。マノロは「ビルケンシュトック」の黒の“ボストン(BOSTON)”に「アンダーソン&シェパード(ANDERSON & SHEPPARD)」の赤のスーツを合わせた。クリスティーナは04年に購入したという黒の“ギゼ(GIZEH)”に白いシャツドレスと黒いベルトを合わせた。

 マノロは「頻繁に旅に出ていた若かりしころ、『ビルケンシュトック』は旅行用の定番だった。特にシチリア島へ旅行したときに何時間も何マイルも『ビルケンシュトック』を履いて歩き回ったことを今でも鮮明に覚えている。緻密に計算されたデザインで素晴らしく快適だ」とコメントし、「最近は英バースにある大好きな庭に行くときに履いている。カラフルな『ポール スミス(PAUL SMITH)』の靴下に合わせて履くのがテッパンだね!トレンドに迎合しない姿勢を尊敬している」と続けた。

 クリスティーナは「どのサンダルもデザインのシンプルさと快適さが保証されているところが気に入っています。伝統的でファミリービジネスであるという点や、アーティストのクリエイティビティーやクラフツマンシップに価値を見出している点において、『ビルケンシュトック』は『マノロ ブラニク』と共通の価値観を持っていると感じます」とコメントした。

 同プロジェクトにはこれまでにノーベル医学生理学賞を受賞したスタンフォード大学のトーマス・スードフ(Thomas Sudhof)教授、アーティストで写真家のライアン・マッギンレー(Ryan McGinley)、韓国人俳優のユ・アイン(Yoo Ah-In)、中国人アーティストのジョウ・リー(Zhou Li)を起用した。20年春夏のキャンペーンにはブラニク家の2人のほかに、英国のアーティストでアパレルブランド「トゥーグッド(TOOGOOD)」の創設者兼CEOのフェイ・トゥーグッド(Faye Toogood)が登場する。

YU HIRAKAWA:幼少期を米国で過ごし、大学卒業後に日本の大手法律事務所に7年半勤務。2017年から「WWDジャパン」の編集記者としてパリ・ファッション・ウイークや国内外のCEO・デザイナーへの取材を担当。同紙におけるファッションローの分野を開拓し、法分野の執筆も行う。19年6月からはフリーランスとしてファッション関連記事の執筆と法律事務所のPRマネージャーを兼務する。「WWDジャパン」で連載「ファッションロー相談所」を担当中

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