香水やディフューザー、柔軟剤など生活に香りを取り入れる人が増えているが、その香りに風邪やさまざまな病気から身を守るための免疫力をアップする効果があるのをご存じだろうか。日本アロマ環境協会は香りがもたらす効果を科学的に証明しており、ベルガモット精油を嗅ぐことで期待できる3つの可能性を示唆している。 “免疫力の向上”、睡眠中に嗅ぐことで寝不足時でも“集中力低下を防ぐ”効果、そして“肌のハリ低下を防ぐ”働きがあることから、注目を集めている。
ベルガモット精油は、女性が好きな香り3位(995人)男性が好きな香りでは1位(50人)にランクインしており男女共に人気が高いのも特徴だ(同協会調べ)。ヘルスケアの観点からも同精油に注目しており、枝伸彦・国立スポーツ科学センター研究員などの実験によれば、同精油を30分間嗅ぐことで免疫力がアップするという。研究では、アロマディフューザーで同精油を噴霧した空気を30分間嗅ぐと、ストレスを受けたときに分泌されるホルモンの低下することが確認され、「ディフューザーでベルガモット精油を微粒子化し吸引したことで、細菌やウイルスから体を守る唾液中の抗体の一種(SIgA)の分泌速度が増した。風邪やインフルエンザといった病原体は主に口や鼻から侵入するが、SIgAが多ければ多いほど感染症にかかりにくいといえる」と、枝国立スポーツ科学センター研究員は語っている。
そのほか、4時間の短時間睡眠時に同精油を寝具につけたところ、香りなしと比べて起床時の集中力が向上し、肌のハリ実感も得られたことが分かったという。
そもそも精油とは、植物の芳香成分を抽出した天然のオイルを指していて、選ぶ際は、“精油”あるいは“エッセンシャルオイル”と明記されていて天然成分100%であることがポイントだ。ほかにも、ラベルに植物の学名、原産地、栽培方法、抽出方法が明記されていることが望ましく、そこを参考にしてほしい。
同精油を扱うおすすめのブランドを一部紹介する。「アルジタル(ARGITAL)」はイタリア・シチリア島生まれのオーガニックコスメブランドで、創設者フェラーロ博士が生み出した独自のGold製法により抽出したもの。植物が本来持っている香りを感じられる精油だ。
ドイツ・ノイモンド社の「ノイモンド(NEUMOND)」は、自然原料のみの100%ピュアな精油を扱っている。月の満ち欠けにそって種まきや収穫を行うバイオダイナミック農法で栽培された植物や有機栽培、または野生の植物を使用しているのが特徴。有機栽培されたベルガモットから伝統的な方法で抽出していて、化学合成添加物や保存料は使っていないのもポイント。
美容やリラクゼーションはもちろん、ヘルスケアの観点からベルガモット精油を取り入れてみてはいかがだろうか。