ラグジュアリーECサイトを運営するモーダ・オペランディ(MODA OPERANDI)が新たに1億ドル(約108億円)を調達した。5100万ドル(約55億円)が増資、4900万ドル(約52億円)が融資になる。リードインベスターは世界最大のベンチャーキャピタル(VC)の一つであるニュー・エンタープライズ・アソシエイツ(NEW ENTERPRISE ASSOCIATES、NEA)と投資会社アパックス・パートナーズ(APAX PARTNERS)傘下のアパックス・デジタル・ファンド(APAX DIGITAL FUND)。資金は主にテクノロジーと顧客体験の向上などに充てる。調達資金の累計額は3億4500万ドル(約372億円)になる。
「モーダ・オペランディ」は2010年にファッション誌編集者だったローレン・サント・ドミンゴ(Lauren Santo Domingo)が創業したラグジュアリーECで、ラグジュアリーブランドのウイメンズアパレルからスタートし、現在はジュエリー、雑貨、インテリア、メンズまで取り扱いを拡大。サイト上での先行受注といった“デジタルトランクショー”やデザイン性の高いサイト、ショールームや家でスタイリストがコーディネートするワン・トゥ・ワン接客などを武器に急成長を続けている。
モーダ・オペランディは、香港の大富豪で若き投資家として知られるエイドリアン・チェン(Adrian Cheng)率いるK11インベストメント(K11 INVESTMENT)とCベンチャーズ(C VENTURES)が17年2月に株式の過半を取得している。エイドリアン・チェンの一族は、ジュエリーチェーンの周大福(CHOW TAI FOOK)を筆頭に不動産、ホテル業なども行うコングロマリット企業を運営している。
アパックスは、イギリスを拠点にする同じくラグジュアリーECのマッチズファッションドットコム(MATCHSFASHION.COM)を傘下に有している。