「アットコスメ」を運営するアイスタイルの2019年7~12月期は、売上高が前年同期比1.7%減の159億円、営業損益が11億円の赤字(前年同期は2億4200万円の黒字)、純損益は39億円の赤字(同5900万円の黒字)だった。
東京・原宿に20年1月オープンした大型旗艦店「アットコスメトーキョー(@COSME TOKYO)」の出店費用、イベント「アットコスメ ビューティデー」のプロモーション費用3億2000万円などの販管費が膨らんだ。中国でのEC・卸売りの鈍化や香港のデモの影響などによるグローバル事業の業績悪化を受け、19年10~12月期で約30億円の特別損失を計上した。また短期で収益化が見込めない台湾からの撤退を決めた。
オンプラットフォーム事業は、売上高が同1.4%増の39億円、営業利益が同34.1%減の8億1500万円だった。店舗運営をメインとするビューティサービス事業は売上高が同9.4%増の76億円、営業損益が5億8300万円の赤字、グローバル事業は売上高が同25.5%減の35億円、営業損益は4億1500万円の赤字だった。
昨年12月3日に行われた「アットコスメ ビューティデー」は1日での売り上げ目標を10億円としていたが、ECでの販売が思ったように伸びず5億円で着地した。次回の開催に関しては「個人としてはやりたい気持ちはあるが、まだ決定はしていない」と吉松徹郎アイスタイル代表はコメントした。
今回の赤字決算を受け20年6月期の業績予想を下方修正した。修正後は売上高が340億円(修正前は390億円)、営業損益が14億円の赤字(同12億円の赤字)、純損益が44億円の赤字(同17億円の赤字)とした。なお今回の下方修正に関して新型コロナウイルスによる影響を「現状ではまだどれくらい影響を受けるかきちんとした判断ができない」とし、含まれていないとした。