「グッチ(GUCCI)」は2月6日、野生生物保護活動を支援するライオンズ基金に加盟したことを発表した。
同基金は、国連開発計画(UNDP)主導のもと2018年9月に発足した。野生生物の保護や生物多様性、気候変動の問題に取り組むために必要な資金の寄付を募る。具体的には、動物を使った広告を展開した各企業にその媒体費の0.5%を同基金に募金するように求め、今後5年以内に年間1億ドル(約109億)の募金を集めることを目指す。
マルコ・ビッザーリ(Marco Bizzarri)=グッチ社長兼最高経営責任者(CEO)は、「自然と野生生物は、『グッチ』のコレクションとキャンペーン全体において、私たちのストーリーとクリエイティビティーに欠くことのできない豊かなインスピレーションの源泉だ。地球上の生物多様性に対する危機が増大するなか、野生生物の生息地や絶滅の危機に瀕している種を保護するための直接的な行動と経済界を組織的に結びつけるライオンズシェア基金の革新的な取り組みは、大きな変革をもたらす可能性を秘めている」とコメントした。
アヒム・シュタイナー(Achim Steiner)=UNDP総裁は、「今日の野生生物の生息数は50年前の半分にまで落ち込み、その生息地と生態系は人間の行動によってかつてないスピードで破壊されてきた。今回の『グッチ』とのパートナーシップは、このイノーベティブな基金がさらなる発展を遂げる素晴らしい契機となるだろう」と述べた。
「グッチ」は18年以来、自社の全サプライチェーンにわたる全面的なカーボンニュートラルの実現に努め、REDD+(レッドプラス:森林伐採による二酸化炭素排出量の増大とそれによる気候変動を防ぐための対策)を通じて、温室効果ガスの残存排出量を毎年オフセット(相殺)している。