ファッション
連載 コレクション日記

元祖チャーリーズ・エンジェル降臨の「トリー バーチ」やジムでワークアウトが最新ランウエイ?の「クロマット」 NYコレつれづれ日記 VOL.2

 2020-21年秋冬ニューヨークコレクションの2日目、時差ボケがなかなか治らない編集部員2人です….!本日はバックステージの取材をはじめ、ビューティ編集部の北坂が1日のレポートをお届けします!

ラメが上品に煌めく「トリー バーチ」のロマンチックメイク

 本日はトリーバーチ(TORY BURCH)のバックステージからスタートです!朝7:00が私たちプレスのコールタイム(入り時間)とバックステージ取材は朝早いですが、モデルやスタッフはさらに入り時間が早くて大変ですね、、、。さて、今季は資生堂傘下の「NARS」とロレアル(L'OREAL)傘下の「レッドケン(REDKEN)」がヘアメイクを協賛していました。資生堂がトリーバーチの化粧品ライセンスを取得したので「NARS」が協賛するのは納得ですね。メイクは「NARS」のマットなブラウンシャドウの上に、新作のラメアイシャドウ「パワークローム ルース アイ ピグメント」を3色、その上に細いアイラインで目尻を跳ね上げていました。このラメのアイシャドウですが、箔のようにキラッキラのラメが目元にフィットするもので、今まで使ったラメのシャドウの中でも発色+ラメ感が最高ですね!(3月に日本でも限定発売するようなので早めにチェックすることをオススメします!)ヘアは耳周りをねじって後ろで止めた、とてもロマンチックなスタイル。バックステージでは最近ネットフリックスで公開されたドキュメンタリードラマ「CHEER」のスター2人を発見!元チアリーダーの私はちょっぴりテンション上がりました(笑)。そして注目のモデル、美佳さんもおりました!

「チャーリーズ・エンジェル」のルーシーやAMIAYAが来場した「トリー バーチ」

 そのまま「トリー バーチ」のショーを鑑賞。今季はアーティストのフランチェスカ・ディマティオ(Francesca Dimattio)の彫刻がインスピレーション源。彼女はポップカルチャーや歴史などから着想を得て、カラフルな陶器やフラワーピースなどを組み合わせることを得意とし、会場には彼女の作品が多く置かれていました。ちなみに今回はサザビーズが会場のため、入るのに荷物検査が行われ、会場には麻薬探知犬がいるなど、警備体制はこれまで以上に厳しい!洋服はレトロな小花柄のセットアップやワンピースなど、ロマンチックでありながらどこかノスタルジックな雰囲気も漂うものでした。シルエットは全体的にリラックスしていて、素材も歩くと風を孕むような軽やかな素材が多く、品がありながらフェミニニン、まさに「トリー バーチ」ガールそのものでした。そして多くのモデルがロングブーツを履いていて、これは久しぶりにヒットの予感が満々!会場には元祖「チャーリーズ・エンジェル」のルーシー・リュー(Lucy Liu)のほか、女優のジュリアン・ムーア(Julianne Moore)、人気双子モデルのブルスタイン(Blutstein)姉妹をキャッチ。日本からはAMIAYAがおそろいの花柄のドレスで登場し、カメラマンから引っ張りだこでした!

マネークリップドレスでカニエから電話?!

 ショー取材の合間には日本人ジュエリーデザイナーの奥田浩太さんのポップアップにお邪魔しました。巨大な1ドル札とマネークリップをドレス風に仕立てたルックが多くのセレブの目に止まり、話題の「コウタ オクダ(KOUTA OKUDA)」。お金をモチーフにしたシリーズはカニエ・ウエスト(Kanye West)も気に入って直接本人から電話があったとか?!ソーホーのギャラリーで開催中のポップアップでは過去の作品を見ることができるほか、グッズも購入が可能です。そんな彼にいろいろお話を聞いたので詳しくは後日アップする記事を楽しみにしていてください。

NYの街並みを一望できる高層ビルで発表した「シエス マルジャン」

 すっかりNYコレの常連になり、業界から評価が高い「シエス マルジャン(SIES MARJAN)」。今季はハドソン川含めニューヨークの街並みを一望できる高層ビルの上層階で発表。マンハッタンの情景をバックに、柔らかなシルクのドレスやセットアップを着たモデルが颯爽と歩きます。デザイナーのサンダー・ラック(Sander Lak)が得意とする捻りを効かせたドレーピング術は少ない印象でしたが、オーバーサイズのシャツやロング丈のニットなど、今季はさまざまなプロポーションで遊んでいたのが面白かったです。ユニークな素材は相変わらず健在で、今季も複数人の職人と協業。特殊な方法で植物をプリントした素材や金箔加工したかのようなニット素材などがウエアに華を添えました。

オフィスウエアがこんなに可愛くなる「ザディグ」

 フランス発「ザディグ エ ヴォルテール(ZADIG & VOLTAIRE)」が久しぶりにニューヨークに帰ってきました。スーツジャケットの2枚重ねやチェック柄のセットアップ、アーガイルセーターにカラードシャツなど、ちょっぴりレトロなオフィスウエアがたくさん登場。でも“古臭さ”を一切感じさせないのは、アイテムのバランスが絶妙だから。個人的にはオーバーサイズのかっちりジャケットに超ミニスカート、レザーのニーハイブーツの組み合わせがなんとも可愛く、真似したくなりました!とてもシンプルだけど、可愛かったですね。ここでもレザーのロングブーツがたくさん登場し、いよいよトレンドとして再浮上するのでは?と確信しました。

モデルが急に目の前でワークアウト?

 さまざまな体型のモデルを数々起用してきたインクルーシヴなスポーツウエアブランド「クロマット」はスポーツジムで発表。ジムを会場にモデルが歩いて登場するのかと思いきや、トレーナーを前に、本気でサーキットトレーニングとダンスを開始!汗だくになりながら運動をするモデルの周りをインフルエンサーやプレスが囲い、スマホで撮影するというなんともシュールな光景でした。でも実際に使っているところを披露するという、ある意味スポーツウエアの正しい見せ方なのでは?義足のモデルやプラスサイズのモデルももちろん本気でエクササイズをしていて、観客も一緒に盛り上がっていました。こういうの、本当にアメリカっぽいなぁと思っちゃいます。ちなみに帰り際にはトイレの後に使う消臭スプレーという、謎のお土産をいただきました(笑)。

全くマリファナ臭くなかった「パーム エンジェルス」会場

 数シーズン前にニューヨークで発表した際、会場中にマリファナ臭が充満したことが強烈な印象を残しましたが、今季は全くその気配はなし!そんな会場の様子が物語るかのように、今季はゴテゴテのストリートスタイルから一変、ウエスタンやインディアンをイメージしたアイテムを連発。カウボーイシャツやフリンジ付きのスカートやパンツ、スエードブーツ、ポンチョなどを、少しダボっとしたサイズ感で仕立ててストリートの要素を残し、可愛かったです。マリファナ臭はなくとも、スニーカー大好きなストリートキッズ(キッズなのかは怪しい)は相変わらずフロントローを埋め尽くしていました。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。