【追記4月24日】アディダス ジャパンは、“アディゼロ プロ”の発売日を4月30日からさらに延期し、夏以降に販売すると発表した。詳細が決まり次第、「アディダス」公式オンラインストアやSNSで発表するという。
アディダス ジャパン(ADIDAS JAPAN)は、日本人ランナー向けのランニングシューズ“アディゼロ”シリーズの新作“アディゼロ プロ(adizero Pro)”を4月1日に発売する。シューズ内部には同社初となるカーボンプレートが付き、蹴り出す力を推進力に変えるとともに着地時の柔軟性を加えた。さらに高い反発性とクッション性を備えた独自の素材“ブーストフォーム”や軽量のミッドソール“ライトストライク”を組み合わせて、速さと軽さにこだわったランニングの最上位モデルと位置付ける。
2019年11月には同モデルの試走会が東京都内で開かれ、メディア関係者らが新作を体験。足を入れた瞬間から「アディダス」の既存モデルとははき心地が明らかに異なり、走行中もこれまでとは一線を画す前への推進力に驚きの声が上がっていた。開発に携わったシューズクリエイターの大森敏明は「“アディゼロ プロ”によって、アスリートがこれまで到達できなかった速さで走ることができる」とコメント。ほかの関係者も「最速のシューズ」と口をそろえるなど自信を見せている。
価格は2万2000円で、サイズは22〜31cm。アディダスのブランドコアストア各店とオンラインストア、ステップ スポーツ(STEP SPORTS)で販売する。
近年のランニングシューズ市場は、同じくカーボンプレートを内蔵する「ナイキ(NIKE)」の“厚底”シューズが話題を集めている。国内外のマラソン大会で上位入賞している男性ランナーの多くが「ナイキ」を着用し、新記録を連発。さらに「第96回箱根駅伝」で総合優勝した青山学院大学は「アディダス」と包括契約を結んでいるものの、自由意思で選択できるシューズに関しては出場した選手全員が「ナイキ」を選んでいた。
「ナイキ」の“厚底”の競技での一人勝ち状態が続いている現状に陸上の国際統括団体であるワールドアスレチックス(世界陸連)も動き、1月31日にシューズの新たな規定を発表。「内蔵するプレートは1枚まで」「靴底の厚さは40mmまで」「レースの4カ月前から一般購入できること」の3つが追加された。東京五輪のマラソンは女子が8月8日、男子が同9日に行われるため、“アディゼロ プロ”も着用可能となる。