WWDジャパン(以下、WWD):ブランドを始めた経緯は?
イ・ボラム「202ファクトリー」デザイナー(以下、イ):東大門市場で売っている通常バッグに使われないような素材でバッグを作ったら面白いのではないかと考えたことがきっかけ。もともとファッションは好きだったし、大学では金属工芸と繊維工学を学んでいたので、その経験を生かしてブランドを設立した。
イ:他の人がやらないことをやること。例えば、最初の頃はロープで作ったバッグを提案していた。ファッションデザインやバッグ作りを専門的に勉強していないからこそ、固定観念にとらわれずバッグをデザインできると思う。
WWD:アイキャッチなデザインが印象的だが、どんなところからインスピレーションを得るのか?
イ:歩いていて目にするものや映画など日常生活からインスピレーションを得ることが多い。例えば、15年春夏は、「YAY FOR THE PICNIC」と題して、プールサイドでのピクニックをイメージしてPVCやアクリルのアイテムや、ソフトクリームやカセットテープをモチーフにしたバッグを制作した。また、15-16年秋冬には、「CANDY FACTORY」をテーマに、ポップなアイテムを作った。バッグだけにこだわらず、スニーカーやサンダル、アクセサリー、ソックス、クッション、アイマスクなどシーズンのコンセプトに合わせていろいろなアイテムを作り、世界観を表現している。
WWD:これまで苦労した点は?
イ:自由にデザインしている分、それを形にするのはなかなか難しい。特に工場とのやり取りでは、今まで作ったことのないようなアイテムへの理解を得るのに苦労している。今でも、職人さんには、「もっと簡単なアイテムにしたらどう?」と良く言わてしまう(笑)。
WWD:今後のビジョンは?
イ:3月にはパリの展示会に参加し、ヨーロッパにも進出した。今後は、世界中のより多くの人にブランドを知ってもらえるよう努力していきたい。