ミス・パリ・グループの学校法人ミスパリ学園が、2021年4月に日本初のビューティ系専門職大学「ビューティアンドウェルネス専門職大学(仮称)」の設置を目指し、文部科学省に設置認可を申請した。同校は美容とリラクセーションの“ビューティ”と心身の健康を示す“ウェルネス”を融合し、新たな学問分野“ビューティウェルネス学”を専門に学ぶ点が特徴で、卒業時にはビューティアンドウェルネス学士号(専門職)が与えられる。
専門職大学は17年の学校教育法の改正によって設けられた職業大学で、55年ぶりに誕生した新たな大学制度。19年度からスタートし、初年度に3校(うち1校は短大)、20年4月にも7校が開学するが、美容に関する専門職大学はなかった。
同学園は美容専門学校の運営を行っているが、「専門学校は2年制であるため技術習得がメインとなり、経営学など高度な教育を行うには時間が足りない。一方、学術研究の発展を担う大学は、実技を身につけるには不向きだ。各業界で個別の教育を行って資格を与えている現状を見直して信頼される制度を確立するためにも、業界が求める人材を育成するためにも、4年間で専門的な技術や知識を学べる専門職大学の設立が求められている」とする。2年制の専門学校は技術者育成を、4年制の専門職大学ではマネジメント職のほか研究開発などを担う人材育成を狙う。
授業は、1〜2年次にビューティとウェルネスの理論と技術を基礎から学び、3〜4年次にはスパ・セラピストの実習やマーケティング実習、マネジメント論、スパ品質管理演習などを学習する。そのほか、ビューティウェルネスに関連する経営学や社会学、総合美術論、消費者心理論なども学び、製品や機器、サービスの開発などもできる人材育成を目指す。また、卒業要件となる必須科目を履修することでビューティ・セラピストやスパ・セラピストの受験資格が得られるほか、介護予防セラピストやビューティアドバイザーの受験資格が得られる選択科目も用意する。
キャンパスは神奈川県横浜市都筑区牛久保3-9-3で、授業料は84万5000円(年額)、施設費は30万円(同)で、そのほか入学金30万円、教材費15万円(同)を要する。