ファッション

2020年「LVMHプライズ」セミファイナリストに「トモ コイズミ」など SNSで認知度高い面々そろう

 LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON以下、LVMH)は2月14日、2020年度「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE以下、LVMHプライズ)」のセミファイナリスト20組を発表した。

 今年のセミファイナリストは、ラッフルを幾重にも重ねた彫刻のようなカスタムドレス群でSNSユーザーの心を掴んだ「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)」をはじめ、「レイブ レビュー(RAVE REVIEW)」「ヘルムシュテット(HELMSTEDT)」「チョポヴァ ロウェナ(CHOPOVA LOWENA)」「ピーター ドゥ(PETER DO)」など、SNSですでに高い認知度を獲得しているデザイナーが多いことが特徴だ。

 「トモ コイズミ」を手掛ける小泉智貴デザイナーは、米「WWD」とのメールインタビューで「僕のキャリアで一番夢見たプライズ。もし僕が優勝したら、輝かしい経歴がなくても、強くてユニークなクリエイティビティーが成功に導いてくれるんだと証明できる。若いデザイナーや服飾学生に他とは違う、ユニークであることに自信を持ってほしい」と意気込みを語った。

 そのほか、「LVMHプライズ」を取りまとめるデルフィーヌ・アルノー(Delphine Arnault)=ルイ・ヴィトン エグゼクティブ・バイス・プレジデントによれば、「今年はデュオデザイナーが6組、トリオデザイナーが1組と、複数人でチームを組むデザイナーが多く、ミレニアル世代らしい。また引き続き、リサイクル素材の活用や適切な生産など、未来を見据えた革新的なビジョンを持つデザイナーも多い。さらに、セミファイナリストのうち14人が女性、14人が男性となっており、それぞれジャンダーレスかつインクルーシブなアプローチをとっていることも特徴だ」という。

 セミファイナリストはパリ・ファッション・ウイーク期間中の2月27〜28日に、パリのLVMH本社でコレクションを披露し、68人の審査員によってファイナリスト8組が選ばれる。グランプリの発表は6月5日。グランプリには、賞金30万ユーロ(約3600万円)のほか、LVMHのエキスパートによる1年にわたるメンターシップを受けられる機会が与えられる。なお、故カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)氏の功績を称えて19年に特別賞として新設された「カール・ラガーフェルド賞」の受賞者は賞金15万ユーロ(約1800万円)獲得に加えて、グランプリ同様、LVMHのエキスパートによる1年間の指導を受けることができる

 「LVMHプライズ」は13年11月、若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的に設立。応募資格は40歳未満で少なくとも2つのコレクションを製作していることで、7年目を迎える「LVMHプライズ」には今年、世界110カ国から1700組の応募があった。

【2020年LVMHプライズ セミファイナリスト】
以下、デザイナー名 / 「ブランド名」

小泉智貴 / 「トモ コイズミ」
ジョセフィーヌ・ベリークヴィスト(Josephine Bergqvist)&リヴィア・シュック(Livia Schuck) / 「レイブ レビュー」
エミリー・ヘルムシュテット(Emilie Helmstedt) / 「ヘルムシュテット」
エマ・チョポヴ(Emma Chopova)&ローラ・ロウェナ(Laura Lowena) / 「チョポヴァ ロウェナ」
ピーター・ドゥ / 「ピーター ドゥ」
プリヤ・アルワリア(Priya Ahluwalia)/ 「アルワリア」
アーチー・M・アレド・マルティネス(Archie M. Alled-Martinez) / 「アレド-マルティネス(ALLED - MARTINEZ )」
ベケット・フォッグ(Beckett Fogg)&ピオトレック・パンスチュック(Piotrek Panszczyk) / 「アリア(AREA)」
シャラフ・タジェル(Charaf Tajer) / 「カサブランカ(CASABLANCA)」
ジン・ケイ(Jin Kay)&ディラン・カオ(Dylan Cao)&フイ・ルオン(Huy Luong) / 「コミッション(COMMISSION)」
エスター・マニャス(Ester Manas)&バルタザール・デレピエール(Balthazar Delepierre) / 「エスター マニャス」
カウシック・ヴェレンドラ(Kaushik Velendra) / 「カウシック ヴェレンドラ」
ニコラス・デイリー(Nicholas Daley) / 「ニコラス デイリー」
ロミナ・カルディロ(Romina Cardillo) / 「ヌ エチュディオン(NOUS ETUDIONS)」
ピエロ・ダンジェロ(Piero D’Angelo) / 「ピエロ ダンジェロ」
サミュエル・ヤン(Samuel Yang)&エリック・リツィエン(Erik Litzen)/ 「サミュエル グゥイ ヤン(SAMUEL GUI YANG)」
シンディソ・クマロ(Sindiso Khumalo) / 「シンディソ クマロ」
スプリヤ・レーレ(Supriya Lele) / 「スプリヤ レーレ」
シーリーン・ヴァカール(Shirin Vaqar)&シヴァ・ヴァカール(Shiva Vaqar) / 「ヴァカール」
ユハン・ワン(Yuhan Wang) / 「ユハン ワン」

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