※この記事は2019年11月26日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから。
女性の生理はビューティの一部だと思う
今日の話は、ファッションというよりビューティに近いかな、と思いつつ書き出しています。大丸梅田店が22日にオープンした“女性のリズムに寄り添う”新ゾーン「ミチカケ(MICHIKAKE)」をが大きな話題になっていますね。「WWD JAPAN.com」で配信した記事も驚異的なPV数やセッション数をたたき出しました。ソーシャルのコメントを読むと賛否両論。特に、同店のスタッフに生理中であることを示す“生理バッジ”を試験的に導入したくだりは、賛否の否が強く、ネガティブな意見が多数見受けられました。とは言っても、その多くは記事のタイトルの後半だけを読んで脊髄反射したような感じ。本当に記事を読んでくれているのかなぁと思う、コメントが目立ちます。
だって、この記事の中に出てくる大丸梅田店の今津貴博店長のコメントはめちゃくちゃ説得力がありますから。「百貨店はオワコンと言われて久しい。今大きなトレンドや流行がなくなってきている中、価値観が定まったマーケットでの競争を繰り返している。それが今百貨店が面白くなくなってしまった原因だ」に始まるコメントは、この後まだ続くのでぜひ記事の本文で読んでください。こんなに、女性のことを、百貨店のことを考えた未来志向のコメントはそうそうありません。
生理については笑っちゃうくらい(満員電車の中であまりの痛さに倒れて救急車で運ばれたことあり!)色々経験をしてきた一人の女性として、今思うのは「生理と向き合い、整えてゆく過程ってつまり身体の中からキレイになる体の中のエステみたいなもの」です。生理に関する問題を解決する第一歩は、自分自身の体を丁寧に見つめる時間を設ける、ということですから。でも、その時間を持つことがそもそも難しく後回しにしがちですよね。
これまでは、生理に関する悩み=一人で悩み、病院へ。が一般的。百貨店という、日常生活の導線の中で解決する糸口を得られるのだとしたら最高だし、大阪の人がうらやましい。だから、今回の大丸梅田店の取り組みは、女性の美しさを応援する百貨店としてとても意義あるし、ワクワクすることだと心から思います。
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