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三陽商会の最終赤字が悪化 再建へ元ゴールドウイン大江副社長を招へい

 三陽商会は21日、2020年2月期(決算期変更に伴う14カ月の変則決算)の業績予想を修正し、最終損益が22億円の赤字に悪化しそうだと発表した。修正前の予想は15億円の赤字だった。消費増税による買い控え、暖冬による主力のコートの不振に加え、1月後半に発生した新型コロナウイルスの影響拡大が追い打ちをかけた。16年の“バーバリー・ショック”以来、4期連続の最終赤字の見通しだが、市況そのものの悪化で一層厳しい舵取りを迫られる。

 修正後の予想は、売上高が据え置きの680億円、営業損益が27億円の赤字(修正前は18億円の赤字)、経常損益が26億円の赤字(同17億円の赤字)となる。

 また三陽商会は同日、代表取締役兼副社長執行役員に元ゴールドウイン副社長の大江伸治氏(72)が5月末に就任する人事を発表した。大江氏は三井物産の繊維部門でキャリアを重ねたのち、ゴールドウインに転じて専務、副社長などの要職を歴任してきた。00年代のゴールドウインは90年代のスキーブームの反動が長引いて業績が低迷していたが、大江氏の主導によって財務やサプライチェーンの改革を断行し、現在のV字回復の素地を作った。今回の三陽商会での抜擢もその手腕が買われたもので、今年1月に就任した中山雅之社長をサポートする。

 大江氏は3月1日に副社長執行役員として入社し、5月末の株主総会を経て代表取締役に就く予定だ。

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