ファッション

パリコレ3日目のハイライト ダークな世界観漂う「ドリス ヴァン ノッテン」「メゾン マルジェラ」「ロシャス」の速報も

ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)

DESIGNER/ドリス・ヴァン・ノッテン(Dries van Noten)

 インスピレーションは、“叙情的な夜の魅力”や“セルジュ・ルタンスのメイクアップが生み出す官能性”。1980年代のロンドンのナイトクラブなどからイメージをふくらませた。パンクやロカビリー、ディスコの要素を取り入れたスタイルは、ダークな世界観が漂う。シルエットはエレガントなオーバーサイズから縦の線を強調するスリムまでをミックス。しっかりとしたレザーやフェイクムートン、クラシックなベルベットやビロード、半透明のラテックスといった多様な素材に、タータンチェックやサイケデリックなカラーをアクセントしたハワイアンプリント、パイソン柄などを合わせた。足下のキンキーブーツやプラットフォームブーツは、グラムロックのイメージにつながる。

メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)

DESIGNER/ジョン・ガリアーノ(John Galliano)

 “会社員っぽい”など、職業や社会的立場を連想させる服やスタイルがある。ジョン・ガリアーノはそういった社会が共有する“らしさ”=“ドレスコード”を再解釈してみせた。とは言っても職業を特定するわけではなく、再解釈の対象は “ブルジョワ”と呼ぶ一般の人たち。スーツを再構築したり、製造過程を見せたりすることで私たちが無意識に共有する“らしさ”の価値観を一度露呈させた上でガリアーノのエッセンスを加えて見せる。仕上がりはジェンダーレスでロマンチックだ。1月に“アーティザナル”で発表したアイコンシューズ“タビ”と「リーボック」のコラボレーションシューズも登場した。

ロシャス(ROCHAS)

DESIGNER/アレッサンドロ・デラクア(Alessandro Dell’Acqua)

 6年間クリエイティブ・ディレクターを務めたデラクアによるラストコレクション。ひざ丈やミッドカーフ丈のドレスやコートを軸に、「ロシャス」での集大成を見せた。中心となるのは、淡いピンクや宝石のようなパープル、オレンジなどの綺麗な色で描くワントーンのゆったりとしたエレガントなスタイル。そこにクレープデシンやパテント、カシミア、ファーなど質感のコントラストと、ビジューやフリンジ、ラッフルで表情を加える。終盤は、黒一色のシリーズでシックにまとめた。

JUN YABUNO:1986年大阪生まれ。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションを卒業後、「WWDジャパン」の編集記者として、ヨーロッパのファッション・ウィークの取材をはじめ、デザイナーズブランドやバッグ、インポーター、新人発掘などの分野を担当。2017年9月ベルリンに拠点を移し、フリーランスでファッションとライフスタイル関連の記事執筆や翻訳を手掛ける。「Yahoo!ニュース 個人」のオーサーも務める。20年2月からWWDジャパン欧州通信員

MAISON MARGIELA x コレクションの記事

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

疾走するアシックス 5年間で売上高1.8倍の理由

「WWDJAPAN」11月4日号は、アシックスを特集します。2024年度の売上高はコロナ前の19年度と比べて約1.8倍の見通し。時価総額も2兆円を突破して、まさに疾走という言葉がぴったりの好業績です。売上高の8割以上を海外で稼ぐグローバル企業の同社は、主力であるランニングシューズに加えて、近年はファッションスニーカーの「オニツカタイガー」、“ゲルカヤノ14”が爆発的ヒットを記録したスポーツスタイル…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。