「ロエベ(LOEWE)」は、パリで発表する2020-21年秋冬コレクションのランウエイショーをライブ配信する。スタート時間は現地時間で9月28日9時30分、日本時間は28日17時30分を予定している。
また、ショーに合わせ、次の広告キャンペーンのイメージも公開した。今回のキャンペーンも引き続きジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)=クリエイティブ・ディレクター、フォトグラファーのスティーブン・マイゼル(Steven Meisel)、そしてクリエイティブスタジオのM/M (Paris)の コラボレーションによるものだ。
プレビューされたキャンペーンイメージは3種。1つめの“ファッション”のイメージでは、宙ぶらりん状態の物語を補完・拡大することを目指して動画を制作した。動画では、大胆な模様のきらめくロングドレス、チャンキーなシューズを着用したロングヘアの3人のモデルが、灰色の壁で囲まれた空間の中央に透明なピアノを設置した劇場を思わせるセットで、飛び跳ねたり、腕を上げたり、寝転んだり、集まったり、カメラを直視しながら演技する。静止画もこれと似た構造で、モデルはダイナミックなポーズのまま静止し、空間は極端に引き延ばされている。
2つめの“キャラクター”というイメージでは米女子サッカー代表のミーガン・ラピノー(Megan Rapinoe)を起用した。ラピノー選手は、米女子サッカーチームが2019年のFIFAワールドカップで優勝した際のパレードで、大胆なスピーチを行い注目を集めた人物だ。キャンペーンイメージでは、彼女は自身の髪の色とほぼ同じ明るいピンクを背景に、爆発する怒りや渇望を表現するように頭を抱えて叫んでいる。また同時に公開されたキャンペーン動画でラピノーが語った変化や自己意識についてメッセージは、今季のショーの招待状であるLPレコードにリズミカルに編集されて収録されている。
3つめの“プロダクト”のイメージでは、2020年春夏でデビューした新作“バルーンバッグ”から、ブラウンとブラックのカーフレザーのものを使用。バッグのひだや丸められたストラップは、見えない誰かの手によって扱われたことを示唆しているという。
3つのキャンペーンイメージに共通するのは、演劇などで舞台と観客の間にあるとされる透明な壁“第4の壁”を取り払ったことだ。そうすることで、観客の瞳を真っ直ぐ見つめながら、観客を呼び込み、「行動を起こせ」と訴えかけている。