ビューティ
連載 YOUTH

韓国の次は中国メイク! 人気ユーチューバー鹿の間の穂乃香が語る“チャイボーグ”メイクとは

 韓国メイクはここ数年日本でも大きな旋風を巻き起こし定着したが、最近中国メイク・中華メイクにも注目が集まっている。その背景には中国独自のSNSの発展があり、そこで活躍するインフルエンサーが増える中で、彼女たちのメイクにも注目が集まっているということが挙げられる。日本では非現実的で整形をしたかのように完璧に見える彼女たちを“チャイボーグ”(チャイナとサイボーグを掛け合わせた造語)と表現する人が現れ、それを目指した“チャイボーグ”メイクもはやり始めている。女子中高生向けのマーケティング支援などを手掛けるAMFが発表した女子中学生・高校生の20年トレンド予測では、中華メイクがモノ部門で選出され、中華メイクを発信するユーチューバー鹿の間の穂乃香がヒト部門でランクインした。@wwd_jpのインスタグラムで「注目が高まるチャイナビューティ。女子中高生の間で話題の“チャイボーグメイク”知ってる?」と質問をしてみたところ、YESという回答は28%にとどまったものの、「メイクで参考にするのはどちら?」では韓国メイクが50%中国メイクが50%と同率となり、注目度の高さがうかがえた。そんな中国メイク・中華メイクについて、鹿の間の穂乃香に動画を出したきっかけや、メイクのポイントを聞いた。

WWD:もともと美容が好きでユーチューバーになったのですか?

鹿の間の穂乃香(以下、鹿の間):私は好きなことや趣味がいっぱいあって、服飾系の学校を卒業しているので、いつか洋服のブランドも立ち上げたいし、コスメ情報も発信したい。どうしたら夢をかなえられるんだろうと考えたときに何か新しいことを始めようと思い、ユーチューブを始めました。当時の私は加工した自分の写真にしか自信を持てなくて、加工なしでも自信を持てるように、自分を客観視するためというのも理由です。

WWD:中国メイクの動画を出したきっかけは?

鹿の間:もともと韓国アイドルが好きで、韓国アイドルグループの中にいる中国人メンバーの写真をSNSで見たことがきっかけで中国メイクを研究しました。日本にはない華やかなメイクで、紹介しようと投稿したのが、最初のメイク動画でした。

WWD:中国メイクの関連で“チャイボーグ”メイクも発信していましたね。“チャイボーグメイク”ってどんなメイク?

鹿の間:元々ツイッター(Twitter)である方が作った造語で、整形したような顔立ちの中国美女を指すんですが、私もツイッター経由でその言葉を知って。

WWD:普段から中国メイクの情報はツイッターで得ている?

鹿の間:インスタグラムなどにも中国のインフルエンサーがいますが、最新の情報を収集するために私は中国のアプリを使います。最初はウェイボー(微博、Weibo)を見ていましたが、最近はRED(小紅書、Xiaohongshu)を見ることが多いです。あとは中国版ティックトック(TikTok)と言われている「抖音(ドウイン)」をダウンロードしました。アプリストアを中国版にしないとダウンロードできないんですが、頑張りました。中国の知人からトレンドを聞くこともありますが、だいたいはREDに情報が集まっています。

WWD:鹿の間さんが考える中国メイクのポイントは?

鹿の間:肌は艶っぽい質感からマットまで幅広く、眉毛は欧米風で眉山をしっかりつくり眉尻を長めに下げます。チークは人それぞれですが、鼻先にも塗ったりするんです。シェーディングはかなりきつめに、「塗ってるな」と分かるくらいガッツリ入れる人が多いです。ハイライトもガッツリ。リップの質感はバラバラですが、どんな色でも派手な色味が多く、パキッとした塗り方をします。あとは、キラキラしたアイテムが好きですね。

WWD:中国は韓国でも日本でもなく、独自のメイクなんですね

鹿の間:それが現地の人に聞いたら、日本のメイクを参考にする人が多いそうです、不思議ですよね。日本のメイクは自ナチュラルメイクがブームで、濃くするとギャルっぽくなってしまう。中国は日本をそのまままねるのではなくて、韓国や欧米の影響も受けていて、中華風にしています。カッコよくてクールな印象です。そういう中国の新しい発想や工夫、努力が好きなんです。

WWD:派手なメイクアップだと思いますが、どんな反応が来ますか?

鹿の間:中国のメイクを日本風にして紹介することはなくて、そのまままねることで紹介しています。半数は「試してみます」「やってみました!」と言ってくださいますが、「これはまねできない」という方もいます。実際にやってみたら、日常使いできるメイクだとは思うのですが。

WWD:中国内のメイクトレンドなどもリサーチしているのですか?

鹿の間:「RED」ではやっているものはキャッチしています。両目の涙袋にほくろを描くのがはやっていて、黒目の真下に入れるんです。それと、今日私がしているのは中国で人気のキクちゃん(元SNH48のジュー・ジンイー)が撮影でしていたメイクで、鼻先を赤っぽくして、アイライナーで目尻に下まつげを描くのがトレンドです。このキクちゃんの写真は中国のSNSでも出回って、まねっこメイクもトレンドになりました。

WWD:メイク方法だけでなく、中国コスメも紹介していますね

鹿の間:「RED」で知った「花西子(Florasis)」(中国のドメスティックブランド)をユーチューブで発信しました。けれど多くの中国コスメは日本からは購入できないので、中国に行く友人がいたら頼んで買ってきてもらったりします。フォロワーの方にも、「タオバオ(TAOBAO)」などでは売っているけれど、サイトでは中国語しかないですよと紹介しています。中国メイクをしていますが、手に入れやすい日本や韓国のコスメを使うことが多いです。

WWD:先程、中国メイクは工夫や努力があって好きとおっしゃっていましたが、なぜここまで惹かれるのでしょう?

鹿の間:中国の方は良い意味で周りを気にしていなくて、自信があって、芯があるように見えます。昔からマイリー・サイラス(Miley Cyrus)みたいな自信のある子が好きでした。韓国アイドルだとMAMAMOOみたいなカッコよくて女性らしいグループも好きです。中国や韓国以外ではリアーナ(Rihanna)のメイクやコスメにも注目しています。

WWD:視聴者、フォロワーの方には今後どんなことを発信したいですか?

鹿の間:やっぱり映画が好きなので、映画と美容とかを掛け合わせられたら面白いと思います。映画ではありませんが、最近はKーPOPのミュージックビデオの世界観メイクの反響があります。自由に、好きに生きてほしいというメッセージを発信したいと思っていて、実際に「鹿の間ちゃんみたいに自由になりたい」と言ってくれる方も。ブレずに、個性を出したいですね。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。