イスラエル生まれのバス&ボディーケアブランド「サボン(SABON)」は東京・新宿ルミネ2の2階に構える店舗を、新コンセプトを導入して初のリニューアルを行った。オープンから10年目を迎える同店は館のメインフロアに位置し、グローバル展開する「サボン」のグローバルの中でも売り上げ1位を誇る。
新コンセプトは“家”をテーマに、店内にはゆったりとくつろげる一人掛けのソファやミラーを配置。ラグジュアリーでアットホームな世界観は継承しつつ、エントランス部分の間口を広げて入店しやすくし、ブランドを象徴するウオータースタンドにタッチレス自動水栓を導入して入り口付近に設置した。またリニューアルを機に壁面の棚のレイアウトをボディーケアやフレグランス、ヘアケア、ギフトニーズなどのカテゴリーごとに目的の商品を探しやすいように変更し、エントランス正面の一番手前には季節品や限定品、重点商品を訴求するフィーチャーテーブルを置いた。
初の試みとして、“サボン・オン・ザ・ゴー”をコンセプトにトランクをモチーフにした什器にミニアイテムを陳列し、好みの5点を選ぶカスタマイズキットを販売。シャンプーやシャワーオイル、ボディースクラブ、ソープ、ファブリックミストなどのアイテムをミニバッグ付き3000円で販売する。さらに、同ブランドの大きな特徴となっているギフトニーズの対応を強化するため、ミニサイズのハンドクリームを集めた専用ラックも設けた。これらの施策は新コンセプト導入店の反応を見て、国内他店舗や海外店舗への展開も検討されるという。
同ブランドは2008年に日本に上陸し、現在国内に直営店49店舗とセミセルフショップのフルーツギャザリングに18店舗を展開。18年にサボン ジャパン創業者の黒石和宏氏の後任としてELGC(現:ELCジャパン)の「ジョー マローン ロンドン(JO MALONE LONDON)」「ドゥ・ラ・メール(DE LA MER)」の事業部長やラペルラ ジャパン社長などを歴任した畠山喜美恵氏が社長に就任し、組織改革を進めるとともに、ミニサイズやヘアケアなどの新客獲得に向けた製品拡充と顧客育成のためのカテゴリー拡大に注力している。19年売り上げは前年比2ケタ増の成長を達成したという。