日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)は6日、3月に予定していた「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO以下、RFWT)」の中止に伴う参加ブランドへの対応を発表した。
参加予定だったブランドには登録費(15万円)を返金し、公式会場の渋谷ヒカリエと表参道ヒルズを使用予定だったブランドには会場利用料は請求せず、支援金(金額未定)を一律で提供する。また公式会場以外で今後ショーを行う予定のブランドには、無観客やスタッフへの感染対策の徹底などを条件に、これまで有償で提供してきたショーの写真と動画のデータ、ライブ配信の機能を希望者に無償で提供する。撮影にかかる費用は全てJFWOが負担する。
同日午後に上記内容を参加ブランドに順次説明する予定のため、現段階で支援を受けるブランドは未定。ブランドの最終的な意思を確認し、動画配信のスケジュールや資料をJFWOが作成して後日発表する。後藤信昭JFWO事務局長は「公式会場費やすでに準備が進んでいた分の費用など、われわれの負担も大きい。しかしブランドとの信頼関係を損なわないために、さまざまな支援に加え、契約上は返金できない登録費も返金することに決めた」と語る。今城薫ディレクターは「参加予定だったブランドは、ショーのために服のサンプルに加えて靴を数足用意するなどの費用をかけている。そんなデザイナーたちをなんとか救いたい思いで協議を重ねてきた。しかし今回は人命や安全性を考慮し、中止に至った」と、苦渋の決断だったことを明かした。
今回の支援は運営するJFWOが独自に行うもので、冠スポンサーの楽天の対応については今後協議をするという。