武長遼が手掛けるメンズブランド「ユハ(JUHA)」は、2020-21年秋冬シーズンからウィメンズコレクションを立ち上げた。ワンピースやスカートなど15型からスタートし、新規販路の開拓を狙う。
同ブランドはメンズブランドとしては珍しいフェミニンな素材使いが特徴で、20-21年秋冬シーズンのメンズもシアー調のカットジャカードやネップツイードなどのオリジナルのテキスタイルを用いて繊細なムードをこれまで以上に強めている。その一方で、新たに立ち上げたウィメンズは同素材を用いながら、凛とした強さのある女性像を描いた。体にぴったり沿うシャープなシルエットのワンピースや、肌を大胆に露出させるカッティングのドレス、シャーリングをたっぷり入れてベロアの素材感を際立たせたトップスなどで「ジェンダーの流動性を強めたかった」と武長デザイナー。「女性客からのニーズもあったのでウィメンズの立ち上げは考えていた。ただメンズのサイズ感をコンパクトにするのではなく男女の世界観を明確に分け、互いを行ったり来たりする“ジェンダーフルイド”の表現に本格的に挑みたかった」と述べる。価格帯はコート6万3000〜6万9000円、ワンピース2万〜3万9000円、トップス1万3000〜3万5000円、スカート3万2000円など。
同ブランドは15年春夏シーズンにデビューし、現在は「ステュディオス」や「印」など国内で約20アカウントに卸している。ウィメンズ立ち上げを機にさらなる拡販を目指し、海外進出も視野に入れているという。