国内のデザイナーズブランドで企画アシスタントを約6年務めた大江マイケル仁が、メンズブランド「コグノーメン(COGNOMEN)」を2020-21年秋冬シーズンに立ち上げた。デビューコレクションは現在27歳の大江デザイナーが自身のルーツに立ち返り、幼少期から夢中になったサッカーの要素をストリートウエアに融合。ウールのコートにはサッカー選手が着用するベンチコートのディテールを加えたり、ニットには背番号や腕にキャプテンマークが特殊なエンボス加工で浮かび上がったりと、遊び心溢れる数々のギミックでパーソナリティーを表現する。また英国人の母親をもつことから、ブリティッシュ調のストライプのセットアップやポロシャツなどをスポーティーにアレンジして快活さを加えた。アイテムは全て国内で生産し、全18型のうちニットウエア4型のみユニセックスで提案する。価格帯はコート6万9000円、ジャケット6万2000円、ブルゾン5万9000円、ニット5万8000円、シャツ3万1000円、パンツ3万8000円〜、Tシャツ7800円〜など。
ブランド名は、ラテン語で“愛称”を意味するという。「人に寄り添い続け、いつか愛称で呼んでもらえるようなブランドになりたい」と大江デザイナー。自身を「衝動的に行動するタイプ」と分析する通り、異国の風景や出会った人から着想を得てデザインのアイデアへと素早く変換する天性の“吸収力”が魅力だ。「当初はグレーやネイビーなどのベーシックなカラーで統一する予定だった。でも19年10月に初めてナイジェリアを訪れてさまざまな出合いがあり、その影響で強いピンクやブルーも入れることにした」。今後は「ショー形式でコレクションを発表できるブランドになりたい」という。