「ヒロココシノ(HIROKO KOSHINO)」は3月17日、2020-21年秋冬コレクションの無観客ショーを開催し、同日から公式サイトと公式インスタグラムアカウントでムービーを公開している。
最新コレクションは、「Being Punky」がテーマ。コシノヒロコは、「ルールなんてどこにも要らない。混沌と整然が両立する、そんな新しい世界を発掘すること。それがわたしのパンク」と話す。ボリュームいっぱいのフェイクファーを肩口にのせた花札のような風景画のワンピースや、荒々しい抽象画をプリントしたシフォン風の生地で作るエポーレット付きのブルゾンとプリーツスカート。絵画も描き続けるデザイナーらしい、アートとファッションの融合、和と洋のミックス、そして、優しい素材と力強いモチーフのコンビネーション。アート感覚に満ち溢れた、勢いあふれる「ブリコラージュ(寄せ集めて作る、の意味)」なコレクションだ。彼女は、「今は成熟社会で、なんでも手に入る。これだけ自由なんだから、皆改めて、好きなものを自由に取り込めば良い。そうすれば、自由に羽ばたける。もう『~~らしい』なんて、どうでもよい時代」と続ける。
「ヒロココシノ」は、今シーズンの楽天 ファッション ウィーク東京の参加ブランドの中でいち早く、新型コロナウイルスの感染拡大の予防策として無観客ショーの開催を決定。「ダメならダメで、方法を考える」と決意した無観客ショーについてコシノヒロコは、「実際とモニター越しは雲泥の差。見せたいところが見せられず、画面で伝わる以上の“こだわり”もあるから悔しい」と言う一方で、「私のお客様は洋服よりむしろ、私の生き方に共鳴してくれる方々。“私らしさ”を見せる機会は、まだたくさんあるはず」と挫ける様子はない。「人生、何が起こるかわからない。だから最初は、全てがうまく行くなんて思ってない。もう、『次のコレクションはどうする?』を考えている。無観客ショーも、バルコニーに少数のお客さまだけをお呼びするなど、ブラッシュアップできる可能性があるハズ」と、どこまでも前向きだ。
ヒロココシノインターナショナル
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