ワークマンは、さいたま市郊外に3月19日に開店する実験型店舗「ダブルス コンセプトストア(W’S CONCEPT STORE)」を関係者に公開した。営業時間ごとに店舗演出を変えることで、同じ品ぞろえでありながら、違った印象の売り場にする。看板や照明、デジタルサーネージ、音楽、香りなどを切り替えて、朝・夕は建設・土木などのワーカー向け、昼はアウトドアファッション向けの顧客の満足度を高める。
同社は作業服専門店「ワークマン(WORKMAN)」と、2018年9月にスタートしたカジュアル業態「ワークマンプラス(WORKMAN PLUS)」の2業態を展開しているが、ワークウエアとアウトドアウエアの垣根がなくなっているため、実際は扱う商品はあまり変わらない。「その情報が浸透しておらず、プロの職人の方が『ワークマンプラス』を避け、一般のお客さまが『ワークマン』を利用しないケースも散見される。同じ服が作業服としてもアウトドアウエアとしても楽しめるという価値を広めたい」(土屋哲雄常務)という目的で実験店舗を作った。
表の看板は、建設現場などで働くワーカーが仕事の前、仕事の後に立ち寄る午前7〜10時と午後4時半〜8時は「ワークマン」、主婦層などが来店する午前10〜午後4時半は「ワークマンプラス」になる。「ワークマン」の時間帯は店内の照明は商品がクリアに見える蛍光灯、「ワークマンプラス」の営業中はムードのある白熱灯。BGMも「ワークマン」ではアップテンポな曲、「ワークマンプラス」はアコースティックな曲を流す。アロマデフューザーによる香りも変える。
デジタルサイネージを効果的に使って「ワークマン」の時間帯には建設現場や倉庫、農作業などの光景、「ワークマンプラス」の営業時間にはキャンプやハイキングのビジュアルを映す。マネキンの背景にあるデジタルサイネージの画像が、ビルのガラス清掃の場面になったり、ボルダリングの壁面に変わったりすることで、同じ服がさまざまなシーンで活躍することを印象づける。