阪急阪神百貨店は、心とからだの健康をテーマにした売り場「ウェルネスデイズ」を西宮阪急(兵庫県)の3月18日にオープンした。阪神エリアの30〜40代をターゲットに、肉体的にも精神的にも充足したライフスタイルを提案する。
スポーツ用品売り場だった3階のゾーンを再編した。売り場面積は1145平方メートル。高級ドラッグストアの「ディスイズ365(THIS IS 365)」をメインに、楽しく歩くためのウエアやグッズをそろえる「西宮ウォーク&ライフ」、リゾートをイメージしたスポーツウエアやマリンライフに似合う雑貨を並べた「リゾートフルライフ」、バレエやヨガのウェアとシューズ、ランジェリーを販売する「ダンス・バレエ・ヨガ」&「メゾン・ド・ランジェリー」の4つのゾーンで構成する。
「ディスイズ365」は、東京都内を中心に「トモズ」「アメリカンファーマシー」を運営する住友商事の子会社トモズと共同開発した。サプリメントやコスメをはじめ、オーガニック認証食品、環境に配慮した商品などを販売する。管理栄養士や登録販売者の資格を持つトモズのスタッフが主に接客を担当し、品ぞろえはトモズのMDをベースに西宮阪急ならでの提案を加えて編集した。
「単にオーガニックやエシカルというだけでなく、女心が上がるかわいいパッケージやインポートもの、子供と兼用できるものを増やしている」(西宮阪急の杉崎聡店長)。例えば、日本初上陸のナチュラルコスメブランド「エッサーノ(ESSANO)」は、ウェルネス先進国ニュージーランド発という話題性とピンクのパッケージが購買欲をかきたてる。同じくニュージーランド発のサスティナブルなシャンプーブランド「エティーク(ETHIQUE)」も、固形石鹸で洗髪する体験と、ポップなパッケージや竹素材のケースがユニークだ。
ウォーキングをテーマにした自主編集売り場「西宮ウォーク&ライフ」には、おしゃれなワイヤレスイヤホンやカラフルなスポーツボトルのほか、小型のドローンと空撮カメラ、スマホ用ジンバルなど、これまでスポーツウエア売り場にはなかった最新グッズが並ぶ。ハワイやカリフォルニアをイメージした「リゾートフルライフ」売り場には、地元西宮で親しまれてきた苦楽園のゴルフ専門店「コロニー(COLONY)」も移転オープンした。
杉崎店長は「ファッションが生活全般に広がるなか、開業から12年目を迎えた西宮阪急でもライフスタイル領域の改装が必要になった。開業以来、阪神間の上質な日常に密着する売り場作りをしてきたが、ウェルネスのコンセプトは西宮の上質なマーケットにフィットするに違いないと考えた」と話す。
今春は4階メンズ・子供フロアでもファミリーを切り口にした改装で、従来の商品分類の枠組みを超えたライフスタイル提案を行う。アウトドア売り場を3階から移設したほか、メンズの自主編集売り場「ジャッカブルー」では、ベビーカーや掃除用品などウエア以外のグッズも取りそろえ、子育てパパ向けに新たな価値観のライフスタイルを打ち出している。