ファッション

戦略の時代に突入したインスタグラム 運用テクをインフルエンサーに直撃 高島涼編

 「WWDジャパン」の3月23日号では、インスタグラムを特集した。単なるSNSではなく、「モノを売る場」や「検索の場」となっているインスタグラムの攻略術を担当役員への取材やSNSのプロフェッショナルによる座談会、アパレル企業へのアンケート調査などから探った。本記事では特集内で行ったインフルエンサーたちへのアンケート調査の回答をピックアップ。認知度がほぼない状態から、インスタグラムを駆使してインフルエンサーとして活動するに至った人物たちに、普段使うアプリや投稿で意識しているテクニック、月々の企業案件数などを聞いた。第2弾は、高島涼さんだ。

WWD:現在の職業と、普段のインスタグラムの投稿内容を教えてください。

高島涼(以下、高島):自身のブランド「リョウ タカシマ(Ryo Takashima)」のブランドディレクター兼デザイナーやユーチューバー、メディアディレクターとして活動しています。インスタグラムでは、自身のスタイリングやブランド紹介などの投稿のほか、自身のブランドの新商品の告知などを行っています。

WWD:投稿頻度はどの程度でしょうか。

高島:毎日2回投稿しています。

WWD:インスタグラムで戦略を立てる際に重要だと言われているインサイト(クリエイターやビジネスアカウントに切り替えることで見ることができる投稿分析機能)で重視している項目は?

高島:リーチです。日々新規の流入を増やす為に、外部の露出がどの程度なのかを投稿ごとに確認しています。それに関連してハッシュタグや、保存数などフォロワーの方の反応を分析しながら日々の投稿の参考にしています。

WWD:投稿の際に画像加工などで使用するアプリはありますか?

高島:基本的にAdobe LightroomやCamera Rawなどを使ってパソコンで編集しています。アプリだとVSCOを利用しています。

WWD:写真撮影時に使う機材などはありますか?

高島:カメラはsony(ソニー)のα7IIIです。

WWD:写真の画角やハッシュタグの付け方などで、投稿の際に意識している細かいテクニックはありますか?

高島:最近の投稿では、写真の撮り方を意識しています。自然に歩いているポージングが服の見え方も綺麗なので継続してやっています。また、棒立ちにも飽きているので日々見せ方を考えています。

WWD:これまでに最もバズった投稿はありますか?

高島:「彼氏へのクリスマスギフトオススメ5選」の投稿です。インプレッション(投稿写真が閲覧されたのべ回数)が53万ほどで、フォロワーが500増えました。基本的なスタイリングの投稿と比べて10倍も反応が大きかったです。

WWD:企業案件は1カ月にどの程度来ますか?また、月にどの程度受けていますか?

高島:10~20件ほど依頼が来ますが、実際に受けるのは2、3件程度です。

WWD:企業案件の1投稿当たりの報酬について、これまでと現在で金額に変化はありますか?

高島:フォロワーが増えるに当たって金額も上がっています。相場はフォロワー×3円で、現在は1投稿あたり、25万~30万円程度です。

WWD:インスタグラムに関して、外部支援(コンサルティングやセミナー登壇など)を行っていますか?

高島:はい。      

WWD:外部支援の依頼は、最近増えていますか?

高島:知り合いを通じてご相談いただくことが増えました。

WWD:インフルエンサーとして、今後描いているキャリアプランはありますか?

高島:セレクトショップのディレクションや新規メディアの立ち上げなど、インスタグラムを通じて、発信力のあるファッションディレクターとしてアパレル業界を盛り上げていきたいです。

WWD:現在活用しているインスタグラムの機能を理由と共に教えてください。

高島:ショッピング機能です。インスタグラム上で買い物をすることがここ最近かなり増えました。さまざまなセレクトショップやブランドアカウントからシームレスに購入まで進めるのでかなり便利だと思っています。

WWD:今後活用していきたいインスタグラムの機能があれば理由と共に教えてください。

高島:具体的な機能ではありませんが、動画をもう少し絡めたコンテンツ作りをしていきたいと思っています。

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